このキムタクの大型看板の制作や設置を手がけているのが、長崎県佐世保市に本社を置く「T広告社」なる地元企業。一般には馴染みがない会社だが、キムタクもはた迷惑な、同社とその周辺の腐敗ぶりを告発する情報が筆者に届いたのだ。
「T広告社は、看板事業の売上だけで5億円以上、親会社であるT社を中心とするグループ全体の売上は約20億円ほどの中小企業ですが、タマホームほか、全国区である企業の広告を手がけているので、地元佐世保ではそこそ有名な企業です。また、グループトップに君臨するA会長も、業界内ではちょっとした有名人です。決していい意味ではありませんが……」と語るのは長崎の財界関係者。
この関係者の話を総合すると、A氏は中小企業の経営者にありがちなワンマン体質で常にトップダウンでことを進め、部下の話には聞く耳を持たないタイプ。加えて、複数の愛人を抱えて、プライベートでも“俺様ぶり”を発揮しまくっているという。だが、問題なのは、その愛人の囲い方だ。T社の内情をよく知る関係者が告発する。
「A会長がヤバイのところは、保養施設名目でいくつものマンションを借り、複数の愛人をそこに住まわせていること。こんな支出が損金として認められるはずがありません。以前は宝石関係の会社を設立して、愛人に経営を任せたことがあった。結局は愛人が大ポカをして、取引先から数億円の損害賠償請求をされる羽目に。この時は、X会長が関連会社の社長を退職するというていで多額の退職金を捻出し、その金を賠償金に充当したんです。公私混同も甚だしいですよ。さらに気に入った愛人には、個人でマンションを購入して、それをあてがっています。個人の資金をどう使おうが自由ですが、この金の調達にも裏があるようです」
銀行ぐるみで粉飾決算を見逃し!?
この“裏”とは、地元の金融機関を巻き込んだ不正融資疑惑だ。前出の関係者によると、A会長個人への融資を地元銀行の前支店長が担当して実行した際、その金額の一部を前支店長にキックバックしていたという。通常、自宅用とは異なる不動産購入への無担保融資はハードルが高いが、A会長がそれを簡単に受けられた裏にはそのようなカラクリがあったというのだ。同行はT社のメインバンクで、T社に対する事業資金の融資額を拡大させる裏で、支店長クラスまで加担したズブズブな関係が築かれていたわけである。