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2023.07.02 13:58
2016.06.22 00:12
山田まさる「一緒に考えよう! 超PR的マーケティング講座」
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「健食」の背景には、1980年代後半からはじまる生活習慣病、メタボ啓発の影響があります。90年前後から世界的にメタボリック・シンドロームが社会的問題になり、メタボが流行語になりました。ここでのテーマは「治療」ではなく「予防」です。その解決策のひとつとして、食生活が見直され、特定保健用食品、いわゆる「トクホ」というカタチが認められるようにもなりました。メタボとトクホは表裏一体なのです。
私は、90年~2007年までを「第1次健食ブーム」と位置づけています。新聞ではメタボ啓発のキャンペーンが張られ、テレビ番組では医食同源を枕詞に「健康的な食品」が大いに取り上げられました。
「健康日本21」という国の健康増進キャンペーンがスタートしたのは2000年です。このブームの主役は、ココア、コーヒー、納豆、お酢、バナナ、チョコレートなどの一般的で身近な、馴染みのある食品の意外な隠された健康機能や成分でした。ポリフェノール、カテキン、アミノ酸などが知られるようになりました。
しかし、05年頃から、この健食ブームに陰りが見え始めます。まず、科学的根拠のない健康機能表示や広告PRについて規制が強化されます。その一方で、消費者は有効成分を摂取するためには、トクホやサプリメントを摂るほうが効率的であることに気づきはじめました。
そして07年には、ブームを牽引してきたテレビ番組が情報捏造問題で打ち切りになると、ブームは完全に終息することになります。
「食べない健康」を見逃せない
それから6年を経て13年以降、今、第2次健康食品ブームがきているといわれています。その兆候のひとつは、アサイー、チアシード、ココナッツなど「スーパーフード」の隆盛です。2つ目の兆候は、15年4月から始まった食品の「機能性表示食品制度」です。ちなみに、「健康日本21」は13年からを第2期と位置づけています。
一見すると、一般食品と行政制度の組み合わせは、かつてのデジャブのようです。しかし、その中身はかなり趣が異なります。
まず、食品といっても、かつてのような一般的で、どこにでも売っている当たり前の食品ではありません。特別な機能をもつ「スーパーな食品」です。だからこそ、その確かな効果が期待を集めています。
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