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iPhone一人勝ちに変調、脱アップル化進めるメーカーの業績が堅調に

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iPhone一人勝ちに変調、脱アップル化進めるメーカーの業績が堅調にの画像1iPhone 5を販売するApple JapanのHPより
 本日(2月27日)付日本経済新聞朝刊は、スマートフォン(スマホ)市場における「アップル特需」の後退が、日本の電子部品メーカー各社に与えている影響について報じている(記事『「アップル特需」後退が影』)。

 1月、TDKは2013年3月期の連結最終利益見通しを、従来予想の9割減となる20億円に下方修正した。原因は、パソコンなどに使うハードディスク駆動装置(HDD)の在庫調整で主力の磁気ヘッドが低迷した点と、米アップルが1〜3月期の「iPhone 5」の生産量を、当初計画より引き下げた点だという。

 日本電産も、パソコンの販売低迷により、HDD用小型モーターの生産能力を3月末までに従来比で25~30%削減する。スマホ向けモーターについても、永守重信社長は「スマホは一気に世界に広がったと思ったら、急にブレーキがかかったりする」と話している。

 一方、一足先にアップル以外の顧客を開拓してきた企業の業績は堅調。村田製作所は、アップルの減産分は、韓国サムスン電子やソニーモバイルコミュニケーションズなどからの受注増で補う模様。藤田能孝副社長によれば、同社は14年3月期について「スマホとタブレットの出荷台数は前期と比べて3割増える」と見込み、生産能力を高める計画だ。

 米調査会社IDCは、13年のスマホの世界出荷台数は前年比28%増の約9億台、16年には約14億台になると予測。iPhoneが減速する中でも、中長期的には、スマホ市場全体は成長が続く。

 しかし、大手部品メーカー幹部は日経新聞の取材に対し、「新興国で需要のある低価格スマホは最新機種と比べて数世代前の部品を使う。スマホメーカーからの値下げ圧力が強い」と話すとおり、中国や韓国の部品メーカーは受注獲得のために価格競争を仕掛けている。加えて、パソコンやテレビ向けの部品需要では、復調の兆しはないという。

 同記事内で大和証券の佐渡拓実アナリストは、「巨大なスマホ市場を作り出したアップルだがもはや一人勝ちは難しい」との見方を示す。日本のスマホ部品メーカー各社は、依然厳しい競争を強いられる。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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