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不祥事&赤字企業だらけの東証マザーズ、危険かつ不可解な「行為」に波紋広がる

文=島野清志/評論家

市場が蹂躙される可能性

 さらに気がかりな点が、市場そのものが蹂躙される可能性があることだ。現在、マザーズ市場全体の時価総額は約3.4兆円で、先物取引のレバレッジ率は11倍強になる。単純に考えれば、3000億円程度の資金があれば、先物市場全体を操縦できることになる。有力なヘッジファンドなどであれば、そのクラスの運用資金は保有しているだろう。

 もちろん実際にはもっと少なくて済む。指数への寄与度の高い時価総額(株価×発行済み株式数)の大きい銘柄群だけを選び、そこに集中投資をすれば事足りるからだ。「意図性、悪意性のある取引はしっかりと監視している」(大阪取引所)とのことだが、先物取引の場合、黒白の線引きは難しいものはある。

 今後想定されるのは、暴騰よりも暴落だろう。過去の推移からも、景気後退局面や人気離散の際のマザーズ指数の下落率はきわめて高いからだ。投機筋によるマリアナならぬマザーズの七面鳥撃ちが展開するのも、案外早い時期かもしれない。
(文=島野清志/評論家)

●主な株価指数の過去5年間の変動率

※( )内、左から順に2011年~15年の変動率。日経平均株価及び東証株価指数はザラ場ベース、マザーズ指数は終値ベース。

・日経平均株価(33.1%、25.3%、55.3%、28.9%、24.2%)
・東証株価指数(38.0%、25.4%、49.4%、27.8%、24.5%)
・マザーズ指数(44.3%、40.8%、153.7%、63.0%、45.2%)

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