ビジネスジャーナル > 企業ニュース > ロッテ&楽天、観客動員数が激増の謎  > 3ページ目
NEW

千葉ロッテ&楽天、観客動員数が激増の謎…球場が「遊園地」化で楽しすぎる!

文=佐藤主祥/Sportswriters Café

楽天が推し進める「ボールパーク化」

 また、観客動員数を語るうえで見逃せないのが楽天だ。球団創設10年とまだまだ若いチームながら、2010年以降は主催試合の観客動員数を増やし続けている。昨年もシーズン観客数が過去最高の152万4149人を記録するなど、順調そのもの。

 しかし、今年はさらに観客数を増やすため、これまで前例のない新たな試みに挑戦している。それが、Koboスタジアムの「ボールパーク化」だ。5月のゴールデンウィークには、米メジャーリーグ(MLB)の球場でも例のない観覧車を建立した。左中間にある公園席「スマイルグリコパーク」の敷地内にあり、36メートルの高さから球場全体が一望できる。ホームランが出た際には、観覧車に付いているLEDライトが光るという演出も行っている。

 それだけではない。8月にはこれも日米初となる、試合が観られるメリーゴーランドを観覧車の手前に設置した。ほかにも、さまざまなアトラクションがあるため、一見遊園地と間違えられてもおかしくはない。

 そういった改修効果によって、8月14日の日本ハム戦には、球団史上最多となる2万6795人の観客動員数を記録。野球観戦だけでなく、球場そのものを楽しんでいるファンが多くなっていることも、この数字につながっているのだ。

 さらに、同26日にはスマイルグリコパーク後方に「オープンテラスカフェ」をオープン。レトロ調の鉄骨構造が特徴で、カフェだけでなく飲食ホール・トイレ・授乳室なども完備。1階の「mother port coffee」は05年に気仙沼でオープンしたコーヒーショップで、「アンカーコーヒー」として親しまれた自家焙煎のスペシャリティコーヒーを味わえる。

 このように、今までにない新しいことを積極的に取り入れている楽天。日本の名物となり得るボールパーク化から目が離せない。

 今や、スポーツは試合観戦だけで観客を呼び込むことは難しいのが現状だ。ロッテや楽天のような、顧客満足度を高める多種多様なファンサービスは、今後のスポーツ界の発展につながる道標となるかもしれない。
(文=佐藤主祥/Sportswriters Café)

千葉ロッテ&楽天、観客動員数が激増の謎…球場が「遊園地」化で楽しすぎる!のページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!