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これは、建物の良し悪し、募集の時期や賃料設定が悪いといった問題ではなく、そもそも「その地域に少なくともワンルームの需要がない」ことの表れだと思われます。
こうした新築でも長い間入居者がない物件が全国には相当数あり、もっと条件の悪い賃貸住宅、たとえば駅から遠い、築年が古いといった物件の空き家は膨大な数になります。以前からこうした賃貸住宅が飽和状態であることは指摘されていますが、そうしたなかで、前述したようにさらに多くの賃貸住宅がつくられているのです。
前出の賃貸アパートの並びには、また新たにアパートが2棟建築中で、需要に関係なく賃貸住宅が建てられる状況がよくわかります。これは、立地によってはすでに「賃貸という土地活用の限界」が表れているといえます。
自宅が放置されている空き家問題も、賃貸住宅の空き家問題も、“立地”が不動産の生命線であることを痛感させられます。
これから自宅を購入する方も、不動産投資で賃貸住宅を購入する方も、こうした空き家問題は、今後自分にも降りかかるおそれがあると覚えておくべきでしょう。不動産の購入にあたっては、極めて慎重に立地を選ばなければなりません。場合によっては、「購入しない」という選択をすることも重要です。
(文=秋津智幸/不動産コンサルタント)
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