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甘太郎のコロワイド、牛角もかっぱ寿司も次々買収し急膨張でマック逆転目前…ちらつく懸念材料

文=編集部
甘太郎のコロワイド、牛角もかっぱ寿司も次々買収し急膨張でマック逆転目前…ちらつく懸念材料の画像1甘太郎の店舗(「Wikipedia」より/Kirakirameister)

 居酒屋大手コロワイドの株価が高値圏で推移している。2016年10月27日、2094円と、ここ10年来の高値をつけた。この間の安値は11年3月15日の372円。安値から5.6倍に上昇した。相次ぐM&A(合併・買収)攻勢で成長軌道に乗せたことが好感された。

 居酒屋「北海道」「甘太郎」などを手掛けるコロワイドは、居酒屋市場の伸び悩みを受け、外食事業に軸足を移す戦略に転換、M&Aに打って出た。

 12年10月、焼肉チェーン「牛角」を運営するレインズインターナショナルを、140億円で傘下に組入れた。

 16年12月16日、レインズインターナショナル創業者の西山知義氏から、北米で焼肉店「牛角」を展開する米社の全株式を取得した。北米やカナダで外食事業に進出する足がかりとする。買収額は100億円だ。

 14年10月、回転ずし店「かっぱ寿司」チェーンを運営するカッパ・クリエイトホールディングス(現・カッパ・クリエイト)の過半数の株式を取得して子会社にした。買収額は300億円でコロワイドのM&Aでは過去最大規模だった。

ハンバーカー国内5位のフレッシュネスバーガーを買収

 16年12月1日、ハンバーガー国内5位のフレッシュネスバーガーを展開するフレッシュネスを買収した。レインズインターナショナルがユニマットグループからフレッシュネスの全株式を取得した。

 フレッシュネスのチェーン売上高は80億円。店舗数では同4位の160店。業績は低迷していた。

 ハンバーガー業界は外資系の参入や事業拡大が相次いでいる。国内最大手、日本マクドナルドホールディングスの低迷が続き、ビジネスチャンスと判断したからだろう。

 米大手ハンバーカーチェーン、ウェンディーズの日本法人が今夏、サントリーホールディングス傘下で同業のファーストキッチンを買収した。ウェンディーズは1980年に日本へ進出したが、マックとの価格競争に敗れて09年に撤退した。直営店1店舗のウェンディーズが135店舗のファーストキッチンを買収して再度挑戦する。

 15年11月には、米国で「マックキラー」の異名を持つ新興チェーン、シェイクシャックが日本で1号店を開業。16年3月には米カールスジュニアが日本1号店をオープンした。カールスジュニアは米CKEレストラン・ホールディングスが世界で展開しており、LPガスが主力のミツウロコグループホールディングスが日本での運営権を取得した。ミツウロコは10年間で150店を出す計画を立てている。

BusinessJournal編集部

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