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ネット炎上で倒産する企業続出…損害を補償してくれる画期的商品が話題

文=横川由理/ファイナンシャルプランナー
ネット炎上で倒産する企業続出…損害を補償してくれる画期的商品が話題の画像1「Thinkstock」より

 インターネットでの「炎上」は、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やブログ、掲示板などで、クレームや誹謗中傷といった好意的ではないコメントが集中的に投稿されることで起こる。アルバイトによる度を越えた悪ふざけの写真や、従業員の不適切な行為、顧客が企業にクレームを入れる姿を動画でSNSに投稿したり、競合他社のネガティブキャンペーンなどが原因となって、倒産に追い込まれた企業も存在する。

 倒産にまで至らなくとも、炎上の影響は計り知れず、大きな経営リスクにつながる。だが、企業側がネット炎上を完全に防ぐことは難しい。炎上後における対応のまずさから被害が拡大し、ひいては中長期の業績や株価にまで影響を与える事例も発生している。

 そんななか、損保ジャパン日本興亜損害保険は3月に万が一炎上してしまった場合のリカバリー費用を補償する「ネット炎上対応費用保険」を発売した。同社には、すでに数十件を超える照会があるという。

 この保険は、専門のコンサルティング会社と提携することで、炎上時にサポートを提供など、包括的なサービスを提供する。

「被保険者が行う業務に関し、保険期間中にSNS等でネガティブな情報が拡散し、または拡散するおそれが発生した場合に、被保険者が費用を支出することによって被る損害を補償します」(損保ジャパン担当者)

 つまり、炎上時の対応にかかった費用を保険金として支払ってくれるというわけだ。具体的に補償の対象となるのは、「ネット炎上対応」と「メディア対応」の費用だ。

 ネットへの書き込みが原因で、個人や企業がトラブルに巻き込まれることは以前からあったが、特にツイッターやフェイスブックなどの普及によってネット炎上は増加している。これらには他人と情報を共有する機能があり、瞬く間に拡散するという特徴があるからだ。また、スマートフォンのカメラ機能が向上したことで、写真や動画などインパクトのある投稿も可能となった。そのため、ネット炎上が企業に及ぼす影響は、今後もさらに拡大するだろう。
 
 総務省の「情報通信白書(平成27年度)」によると、SNSでの拡散と炎上のきっかけはツイッターやフェイスブックが中心となっていることがわかる。

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