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須田氏も「文書は本物だと思うが、やりとりされている中身が事実かどうかといえば、そこはわからない」と話すとおり、官邸の関与を証明するのは不可能にも思える。
「公表される前だったら、関係者から証言を引き出すことも可能だったが、このようなかたちで大きく報道されてしまうと、もし関与が本当にあったとしても、関係者らは口裏合わせをしているだろう」
政権運営への影響
文科省といえば今年に入り、組織的な天下り問題で大きな批判を浴びたが、3月には歴代事務次官8人を含む37人の処分が発表された。政権への意趣返しを指摘する声もあるが、須田氏は否定的だ。
「すでに官邸や文科省では、情報を漏らしたのが誰なのか犯人探しが始まっている。もし意図的に情報を流したりすれば、将来大きなしっぺ返しを受けるので、官僚はそんなことはしないだろう。公表することで加計学園の新設をご破算にして獣医業界を守ろうという人々が、情報を流しているとしてもおかしくない」
今国会では共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)の可決・成立、そして2020年の改正憲法施行を目指して邁進する安倍政権だが、加計学園問題は政権運営に影響を与えるのか。
「自民党と官邸にとって、それほど深刻な影響は与えないだろう。森友学園では報道する材料がたくさんあったが、今回はそれが少ない」
安倍一強体制を突き崩すほどの広がりにはならないというのが、須田氏の見方だ。
(文=横山渉/ジャーナリスト)
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