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セブンの一強体制が加速?
大手コンビニチェーンで唯一、増益を確保したのが、セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン-イレブン・ジャパンだ。営業総収入は同3%増の2098億円、営業利益は2%増の595億円となった。
全店の日販は64.5万円で伸びはなし。新店は56.5万円で3.8万円増えた。セブンのブランド力は強かった。
セブンの7月の既存店売上高は前年同月比0.7%増で、60カ月連続で前年同月の実績を上回った。丸5年にわたり増収が続くのは異例のことだが、セブンの好不調はわかりやすいという。
「セブンは、プラス成長が危なくなると、おにぎりの100円セールが登場する。だから、おにぎりのテレビCMを見れば、セブンの既存店売り上げの動向は一目瞭然だ」(ライバルチェーンの幹部)
7月の既存店売り上げはローソンが0.4%増。ファミマは0.6%減で、サークルKサンクスが4.2%減だ。統合したファミマの苦戦が色濃く表れている。
加盟店支援の省人化投資が減益要因になる
コンビニ各社の喫緊の課題は、加盟店の支援である。パートやアルバイトの時給上昇で加盟店の利益が減少しているためだ。
セブンは9月から、加盟店から受け取る経営指導料を1%減額する。本部にとって半期ベースで80億円程度の収益悪化要因になるといわれている。18年2月期中に食洗機を全店に導入し、1店舗当たり年間30万円のコスト削減を見込む。
国内のコンビニの店舗数は6万店に迫り、すでに飽和状態と指摘されている。食品の取扱いを増やし、弁当も置くようになったドラッグストアとの顧客争奪戦は激しい。
売り上げが伸び悩むなか、加盟店を支援するための省人化投資は今後とも膨らむ。コンビニ各社は減益になりやすい構造であることが明らかになってきた。コンビニの高収益神話は黄昏を迎える。
(文=編集部)
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