カーシェアリング分野で成長加速の可能性
16年11月~17年7月の連結決算の売上高は18%増の1687億円、営業利益は8%減の137億円、純利益は7%減の90億円と増収・減益だった。
タイムズ駐車場に月極めや管理を受託したものを加えると、国内で営業する駐車場の総数は1万8029カ所と1年前より7%増えた。カーシェアリングは、車両が1万9080台と23%増、会員数が85万1766人と27%増。外回り営業に使う法人会員などによって、平日の利用が底上げされた。
車両投資や駐車場開発費用がかさんだほか、1月に豪州系の駐車場運営会社を買収した際の手続き費用やのれん代の償却が重なり、減益となった。
カーシェアリングとレンタカーのモビリティ事業は、売上高が15%増の157億円。セグメント営業利益が1%減の22億円だが、17年5~7月期の3カ月間では11億円と37%増え、3四半期ぶりに増益を確保した。
海外の駐車事業の売上高は11倍の158億円、セグメント営業利益は1億円。1月に買収したセキュアが連結対象に加わったことによる。来期はセキュアとNCPが年間を通じて加算されるため、海外の駐車場収入は大幅に伸びることになる。
17年10月期(通期)の売上高は前期比19%増の2310億円、営業利益は5%減の203億円、純利益は5%減の132億円になる見通し。当初、営業利益は13%増の242億円、純利益は15%増の160億円を見込んでいたが、一転して減益となる。売り上げも10億円減額した。
カーシェアリング事業への先行投資が利益を圧迫する状況が続き、株価は低迷していたが、カーシェアリングの収益が回復してきたことで、この分野での成長に期待が高まっている。M&A費用の計上やのれん代の償却負担をどう克服するかが課題だ。
パーク24はカーシェアリングの代表的銘柄となった。
(文=編集部)