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成城石井、最大規模の新業態店が素晴らしすぎる…「レストラン+食料品店」型が感動的!

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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 アメリカでは、高級スーパーの「ホールフーズ・マーケット」がグローサラントを展開していることで有名だ。一方、日本ではまだ知名度は低く、普及するのはこれからとなりそうだ。

 国内では、成城石井のほかに「イータリー」がレストランと小売店を併設したグローサラント型の店舗を展開し、注目度を高めている。発祥地のイタリアを中心として世界に30店以上を展開し、日本では東京・日本橋三越と東京駅構内に2店舗を展開している。

 イータリーでは、イタリア産の生ハムやチーズ、ワインなどの飲食料品を販売する。店内にはイートインやレストランなど、飲食スペースも併設されている。レストランではパスタやピザなどの料理を提供しているが、使われている食材を買うこともできる。典型的なグローサラントだ。

 グローサラントに関心が集まっている背景には、イートインの普及がありそうだ。日本ではいま、大手の食品スーパーやコンビニエンスストアが競ってイートインの導入を進めている。中食需要が高まり、その場ですぐに食事を済ませたい人が増えているためだ。

 流通最大手のイオンも、イートインの導入を推し進めている。たとえば、千葉県浦安市で7月にオープンした「イオンスタイル新浦安MONA」では、84席のイートインを設けている。売り場面積の約3割がイートインのスペースとなっている。

 同店では、できたてのパスタや総菜をその場で食べることができる。駅前立地のため、主婦など従来の客層に加え、通勤や通学の途上で簡単に食事を済ませたい人の利用も見込むことができそうだ。

 イオンは、イートインを充実させる一方で、グローサラントの導入を本格化させようとしているようにもみえる。自社スーパー内で、イオン直営の飲食店を本格展開させようとしているためだ。

 兵庫県神戸市で7月にオープンした「イオンスタイルumie」では、イオン直営のステーキ店「ガブリングステーキ」を展開する。ガブリングステーキでは、自社農場で肥育されたタスマニアビーフを使ったステーキを提供している。もちろん、そのタスマニアビーフはイオンのスーパーで買うことができる。グローサラントと呼ぶには規模が小さいが、これから充実化させていくと考えられる。

 イートインが大手食品スーパーやコンビニなどで広がっていくなか、競合との競争において差別化を図る手段としてグローサラントが注目されているのだ。特に食品スーパーにおいて広がりを見せていくことになりそうだ。なぜなら、イートインは食品スーパーとコンビニいずれでも導入できるが、グローサラントはスペースが限られるコンビニでは本格的な調理施設を導入することが困難だからだ。

 グローサラントは、日本ではまだ始まったばかりだが、イートインの次にくる業態として関心を集めるだろう。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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