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西田厚聰氏(左)、佐々木則夫氏(写真:AFP/アフロ)
東芝は10月20日、内部管理体制の改善報告書を公表した。不正会計について、これまで使ってきた「不適切会計」から「不正会計」へと表現を改めた。反省の意思を明確にするためという。
東芝が不適切会計という表現を使い続けていることには、疑問の声があがっていた。会社の財務状態を良く見せる会計処理(ドレッシング)を、一般には粉飾決算という。なぜ、東芝の経営陣は粉飾決算と呼ばないのか。やっと「不正会計」という表現に改めているが、過去とスパッと縁を切り、再出発するためにも「粉飾決算」とはっきりと認めるべきではないのか。
報告書では、過去の経営方針が歪んでいたと指摘する。
「当社で発覚した不正会計等について、西田(厚聰)氏、佐々木(則夫)氏、田中(久雄氏)という財務会計の厳格さに対する真摯な認識が欠けた歴代社長によって目標必達へのプレッシャーが繰り返され、短期的利益を過度に追求する方針だったことが問題として挙げられる」
なぜ歴代3社長は短期的利益を過度に追求してきたのかについては、このように述べている。
「歴代社長は、同業他社との業績比較や株価動向、及び経営目標の達成などに加え、他の歴代社長に対するライバル意識といった社内外からの評価に対して、強く執着していた可能性がある」
大企業の社長が「財務会計の厳格さに対する認識が欠けている」のは、東芝に限ったことではない。東芝の特異さは「歴代社長に対するライバル意識に強く執着していた」ことにある。
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