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また、17年12月19日には、家電量販店大手ビックカメラと新会社を設立することで基本合意した。新会社は18年4月、インターネット通販サイト「楽天ビック」を立ち上げる。ビックカメラは、自社のインターネット通販サイト「ビックカメラ.com」とは別に楽天市場に出店している。新会社は楽天市場内のサイトを「楽天ビック」に刷新し、商品購入や家電の設置依頼などが一括してできるようにする。
さらに、年明けの1月26日、米小売り最大手のウォルマートと電子商取引(EC)分野で提携すると発表した。楽天と、ウォルマートの子会社である西友が共同で新会社をつくり、18年9月までに「楽天西友ネットスーパー」を展開する。年内にネットスーパー専用の配送拠点も開設する。
アマゾンへの対抗策で新規事業に連続参入か
そして、今回の朝日火災の買収による損保事業への新規参入だ。楽天は、なぜここにきて急ピッチで新規事業を進めるのか。
理由ははっきりしている。米アマゾンへの対抗策だ。楽天はインターネットサービスと金融が経営の2本柱で、創業事業が通販の「楽天市場」だ。
ところが、楽天市場はアマゾンが展開する「アマゾン・ドット・コム」に敗れた。日本貿易振興機構(JETRO)がまとめた「ジェトロ世界貿易投資報告」(17年版)によると、16年の日本のEC市場における企業別のシェアは、アマゾンの「アマゾン・ドット・コム」が20.2%でトップ。2位は楽天の「楽天市場」で僅差の20.1%、3位はヤフーの「ヤフーショッピング」で8.9%だった。
アマゾンは先進諸国で軒並みシェアトップとなっている。米国は33.0%、英国は26.5%、ドイツは40.8%、フランスは10.7%でいずれもトップ。ちなみに、中国はアリババグループが43.5%で断トツだ。
日本は長らく楽天をアマゾンが追う展開だったが、ついにアマゾンが楽天を追い抜きトップに立った。日本に上陸したアマゾンは、採算を度外視した手法でライバル社を蹴散らし、首位に駆け上がった。
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