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今年はジル・スチュアートとランコムで決める!

構成=編集部

――女性では誰かパイオニア的存在といえる方はいるのでしょうか。

大澤 男性にはあまり馴染みがないかもしれませんが、「RMK」ブランドで知られるRUMIKOさんが挙げられます。欠点を覆い隠す化粧ではなく、「素肌の魅力を生かす」「その年齢なりの美しさ」を掲げ、“自然の美を引き出すメイク”として知られています。それまでの美容界の概念を大きく変えた方といってもいいでしょう。RUMIKOさんのつくった商品だけではなく、生き方・働き方に影響を受けた女性も多いと思います。

――若い世代の間で、特に注目されている方はいますか。

大澤 タレントとしても人気のTAKAKOさん、それから僧侶でもあるKodo Nishimuraさんも根強いファンがいます。この2人は若い世代も含めて注目株ですね。

美容界からみたアパレル、メイクの2018年のトレンド

――ファッションの世界では、パリ・コレクションなどのショーに出てくるスタイルが、一般の人へと普及してきます。メイクの世界では、どのようにして一般の人に伝わっていくのでしょうか。

大澤 国内化粧品メーカーの商品開発担当者は、来期のファッショントレンドももちろん把握しています。展示会に出かけ、専門家のセミナーにも参加、新聞・雑誌などの写真を切り貼りした「トレンドボード」を作成して、チーム内で次期トレンドを視覚的に共有します。ファッションデザイナーが服に込めた気分やメッセージを感じ取って、メイク商品に反映させます。特に、色と素材については分析に余念がありません。

――2018年をメイクやファッションの世界では、どのようにとらえられていますか。

大澤 「2018年は、混沌とした時代の中に希望を見出す年」という表現が目に付きました。そんな願いを反映して、18年春夏の流行色は「淡くて優しい色合いのパステルカラー」とされています。なかでも注目されているのが、ピンクとグリーンです。ランコムの新色アイシャドウパレットは、グリーンが目を引く逸品として話題です。

――ピンクは春メイクの定番で、毎年はやっているようにも見えますが、違いはあるのでしょうか。

大澤 確かにそうなのですが、年によって少しずつニュアンスが変わります。たとえば、バブル期に流行していたパール感の強い「青みピンク」は、今ではなかなか目にすることはなくなりました。「ピンク」と一口にいっても、時代や年によって“はやり・すたり”があるのです。今季は「ピーチピンク」といわれる優しげな色合いが流行色です。この色は口紅やチークにも反映しやすく、取り入れやすいでしょう。

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