ローソン、買うのは要注意？な食品5選…海苔がふやけた「おにぎり」、炒飯＆焼そば

　日々、熾烈な競争が行われているコンビニエンスストア業界の店舗数ランキングにおいて、業界第3位の座についているローソン。「マチのほっとステーション」というお馴染みのスローガンのもと、日ごろから人々を喜ばせる商品開発やサービスの向上に向けた取り組みがなされている。

　そうした取り組みの一環としてローソンは、1月27日に宅配調理事業に参入することを宣言した。実店舗を持たず、調理した商品をUber Eatsら宅配業者に運んでもらう“ゴーストレストラン”と呼ばれるサービスを始める。そこで、ローソンは店内の厨房を活用し、ローソンとしてではなく有名外食チェーンとコラボした独自のブランドを立ち上げ、2023年2月末までに関東圏100店舗、2025年度に全国1000店舗を目指すという。

　そのゴーストレストラン事業のフィードバックが、今後、ローソンオリジナル食品に活かされることもあるかもしれない。ただ、基本的にローソンが生み出すオリジナル食品は創意工夫に富んだ美味しいものばかりだが、現時点では微妙と思うものもチラホラある……。そこで、今回はローソンの商品を独自調査し、購入するのは“要注意（？）”な商品を5つ選出した。

クリームチーズ生ハム巻き／498円（税込、以下同）

　コンビニでは100円ほどで購入できるおつまみも多いので、お酒のアテについつい買いすぎてしまうという人もいることだろう。ローソンでも低価格で美味しいおつまみがラインナップされているのだが、この「クリームチーズ生ハム巻き」には要注意なポイントがある。

　本品は、一口サイズのクリームチーズに生ハムを巻いたシンプルな商品。一つひとつ手作業で巻かれているため、安っぽく感じない作りになっている。味わいはというと、ミルキーなクリームチーズに生ハムの程よい塩気と旨味が加わることで、上品なコクが感じられる仕上がりで、しっとりしたなめらか食感なのも嬉しい。

　このように上質なおつまみではあるのだが、その価格が498円と、コンビニのおつまみにしてはやや高めなのが気になるところ。しかも6つしか入っていないため1つ83円と考えると、コスパが良くないと思う人も多いのではないだろうか。仕事で頑張った日のご褒美としてたまに購入する分にはいいかもしれないが、ヘビロテして頻繁に買うのは少々躊躇してしまいそうだ。

宍道湖しじみ中華蕎麦琥珀監修　貝だし塩そば／530円

　東京都大田区に店を構える人気ラーメン店「宍道湖しじみ中華蕎麦琥珀」。島根県・宍道湖産のしじみを使用した同店のラーメンは、貝の旨味が凝縮された芳醇な香りのスープが特徴的な一杯。そんな「琥珀」と今回コラボした商品が「宍道湖しじみ中華蕎麦琥珀監修　貝だし塩そば」だ。

　一口すすってみると、しじみの旨味が染み出した淡麗スープに、ツルツルとした食感の麺が絡み合い、実にうまい。塩気がきつすぎない優しい味わいのため、どんどん食べ進めていくことができた。淡泊でしっとりとした食感の鶏チャーシューと、ジューシーな豚チャーシューの2種類が入っており、食べ応えも抜群。トッピングのネギやメンマ、わかめ、玉ねぎと一緒に麺をすすると、味の変化も楽しめた。

　ただ注意したいのが原材料の表記。なんと本品には宍道湖産のしじみは使用されていないのだ。コストのことを考えるとやむを得なかったのかもしれないが、店名の由来となったこだわりのしじみを期待していた方からすると残念に感じるだろうし、これでは“本物の味”とはいいがたいだろう。

炒飯＆焼そば／498円

　ローソンの「炒飯＆焼そば」は文字通り炒飯と焼そばがセットになったお弁当。ヴィジュアルからわかる通り、炭水化物×炭水化物というボリューム感溢れる商品となっている。

　炒飯はパラパラと香ばしく炒められており、具材一つひとつの旨味が存分に感じられた。焼そばもソースの味が濃すぎず、麺の食感がもちもちで美味。おかずに唐揚げも1個加えられているので満足感は非常に高い弁当であった。

　しかし、食べ終わった後はかなり胃もたれを感じてしまった。油を大量に使う炒飯と焼そばのWパンチで胃に負担がかかってしまうのだろうか……。お腹が空いていて、ガツンとしたご飯が食べたい方にはぴったりだろうが、食が細い人にはおすすめしづらい。また797kcalと成人男性の1日の摂取カロリーの3分の1を超えているのも、要注意ポイントである。

おにからセット(シーチキンマヨネーズ・日高昆布)／298円

　おにぎり2個と唐揚げ2個が入ったセットメニューである「おにからセット(シーチキンマヨネーズ・日高昆布)」。軽食需要に対応するために発売されたお手軽メニューということだが、コストはもちろんのこと、その味も満足度が高いとの触れ込みだ。

　おにぎりのお米は艶もしっかり出ており、実食してみるとしっかりと旨味と粘り気が感じられた。中身のシーチキンマヨネーズは、シーチキンの旨味とマヨネーズのまろやかなコクのマリアージュが味わえるし、日高昆布のほうもしょうゆベースのたれに漬けられた昆布が、お米の良さを見事に引き立てていた。唐揚げも大きめボリューミーで、下味がしっかりついた鶏肉はジューシーな味わいであった。

　ただ残念だったのは唐揚げの衣や海苔がふやけていたところ。海苔はおにぎりを食べるときに歯にくっ付いてしまうし、唐揚げの衣は油と水分でふにゃふにゃになっており、食感が悪かった。そもそも唐揚げは店内揚げたての「鶏から」シリーズが発売されているので、そちらを購入したほうが熱々・サクサクの唐揚げを食べられるだろう。

NL　食べたいに応える！ふわもちコッペ　粒あん＆マーガリン／135円

　ふわふわもちもちとした食感が特徴的な「NL　食べたいに応える！ふわもちコッペ　粒あん＆マーガリン」。糖質が30％オフのヘルシーなコッペパンを使用しており、健康に気を遣った商品だ。事実、NL（ナチュラルローソン）の冠が付いていない同社の「ふわっとしたコッペ　つぶあん＆マーガリン」（116円）の536kcalに比べ、こちらの商品は337kcalとヘルシーなのだ。

　粒あんとマーガリンは、割合的に半分ずつサンドされており、粒あんの程よい甘さとマーガリンのほのかな塩気がバランスよく効いていて美味しく味わえた。だがカロリーを抑えた製法であるためか少し物足りないような気もした。

　またコッペパン自体はふっくらした食感ではあったのだが、中身が少しパサパサしており食べ終わる頃には口の中がカラカラに……。ヘルシーで確かな美味しさも感じられる商品ではあったが、“もう一押し！”と言葉に出したくなる出来であった。

　ローソンの商品は、有名店とのコラボやヘルシー食品の開発などを行って多角的に展開しているが、なかには微妙に感じる商品も。とはいえ、紹介した商品も美味しいと感じ、納得のいく買い物と思える人もいるだろう。本記事はあくまでひとつの感想として受け止めていただき、実際の商品選びの参考にしていただきたい。

※情報は2022年2月15日現在のものです。