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牛丼業界、加速する“脱牛丼依存”で低価格競争に終焉?高価格&スローフードへ舵切り

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「牛すき鍋膳」の発売月に当たる12月の既存店売上高は、前年同月比16.0%増、今年1月には14.2%増を記録した。「牛すき鍋膳」効果で、14月2月期決算は減益見通しから一転して増益になるとの予想も出始めた。価格を引き上げても消費者の舌にかなう商品であれば受け入れられると見た他の牛丼チェーン各社は、牛丼以外の高価格帯商品を投入する動きを見せている。これを受け、牛丼業界で繰り広げられてきた低価格競争が終焉を迎えるとの見方も出てきている。

●ゼンショーHD、多角化進める

 ゼンショーHDは2月25日、公募増資などで最大、301億円を調達すると発表した。傘下の回転ずし店「はま寿司」の新規出店費用などに充てる。発行済み株式数は最大で23%増え、1株当たり利益の希薄化を株式市場は懸念し、26日の株価は前日比10%(120円)安の1096円をつけ、終値は91円(7%)安の1125円。27日も続落した。

 公募増資は06年7月以来で、2475万株を公募する。調達する301億円は、来期から2年間の新規出店に充てる。回転ずしなどファストフード部門での投資は来期90億円で、牛丼部門の2倍以上になる。回転ずしの客単価は1000円前後で、牛丼の400円台の2.5倍。「はま寿司」の店舗数は2年後に450店強と、現在より5割以上増える計算だ。牛丼店の落ち込みを回転ずしで補う戦略を取る。さらに小川賢太郎社長は、M&A(合併・買収)を通じて外食、小売り、介護の3分野に、今後3年間で約1000億円を投資する方針を示している。

 牛丼チェーン各社が急ぐ“脱牛丼依存”は、牛丼業界にどのような影響を与えるのか、今後の動向から目が離せない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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