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「『証券アナリストからは<シャープの高橋は何も考えていないし、何も方向性を示さない>と、厳しい言葉をもらっています』。周囲から自分に批判や不満が向けられていることは重々承知のうえなのである」(14年11月27日付日経ビジネスオンライン記事『シャープが考え抜いた「失敗の本質」なぜ高橋興三社長は次のビジョンを打ち出さないのか』より)
「けったいな(シャープの)文化を変えよう」と高橋社長は社内に呼びかけてきたのだが、呼びかけただけで「待ち」の姿勢を貫いてきた結果、同社の縦割り文化はますます強まり、各事業部が独自行動を取る傾向、つまり社内分裂が強まってきたといわれる。
企業が再生フェーズにあるとき、そのリーダーたる経営者は強力なリーダーシップと、「言い出しっぺ」性向が求められる。独裁者型経営者が続いた後に就任した高橋社長は、ファシリテーター型経営者と分類される。企業がこんな状態の時に、御神輿に担がれることを期待している経営者のスタイルはおよそ不適なのだ。
17年までには、独立系としてのシャープは存続していないと筆者は予言しておく。台湾鴻海(ホンハイ)精密工業などの外部から資本参加を受け入れるか、投資ファンドに買収されるか、同業他社に統合されるか、はたまた単純に倒産しているか。シャープというブランドさえなくなっているかもしれない。三洋電機やエルピーダメモリという大手のエレクトロニクス会社に起きたことだ。高橋社長、目指している未来を示してほしい。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)
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