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●大手によるネット広告会社の囲い込み
ネット広告企業の業績は絶好調だ。専業首位であるサイバーエージェントの14年9月期連結決算の営業利益は前期比2.2倍の222億円と過去最高益を更新した。売上高は26%増の2052億円。スマホ向けの広告やゲーム事業が好調で、増収増益となった。ただし純利益は9%減の95億円。前期に株式売却で特別利益を計上した反動が出た。
15年9月期の連結純利益は前期比47%増の140億円となり、最高益を更新する見込みだ。営業利益は26%増の280億円、売上高は17%増の2400億円を予想。スマホ向け広告やゲームが伸びるほか、投資事業分も寄与する。
大手広告企業によるネット広告企業の囲い込みも進んできた。電通は媒体代理店大手サイバー・コミュニケーションズを傘下に持つが、ネット広告2位のオプトに20%出資、モバイル広告のNTTドコモの子会社D2Cに46%出資した。
博報堂DYホールディングスは子会社に媒体代理店のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、孫会社に検索連動型広告首位のアイレップを持つ。KDDIの子会社でモバイル広告のmedibaに35%出資している。
このほかにも、ヤフーはネット広告3位のセプテーニ・ホールディングスに5%出資するほか、アフィリエイト広告のバリューコマース(出資比率48.7%)を傘下に持つ。伊藤忠商事はアフィリエイト広告大手のアドウェイズに19.5%出資している。
ネット広告会社は、大手の系列に組み込まれつつある。独立を堅持しているのは、首位のサイバーエージェントだけ。今後、ネット広告業界の勢力地図が大きく変わる可能性も秘めている。
(文=編集部)
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