ビジネスジャーナル > 企業ニュース > BABYMETAL異例ヒットの謎  > 2ページ目
NEW
有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

アイドルBABYMETAL、異例ずくめの非アイドル的戦略でヒット?逆輸入、限定的…

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio

 ちなみに、ももクロも同じくメディア露出が多いような印象があるが、AKB48とは少し戦略が異なるという。

「ももクロはどちらかというと、イベント・ベースド・マーケティングという、イベントを主導にして商品やサービスを提示していくスタイルです。ライブで多くの人を集客して、そこでグッズなどで売り上げを上げていこうというものでしょう。その方針と確かな実績、スキルがあって、国立競技場や日産スタジアムに数日間で何十万人という顧客を集めることができる。つまり、マスを狙いつつもイベントで収益を上げようとするのが、ももクロといえます」(同)

世界的評価があるからこそできる高圧戦略

 では、この2グループと比較し、BABYMETALの戦略は、どのように分類されるのだろうか。

「メディア露出は2グループよりも少なく、さらに公式サイトでも情報開示が決して多くはないため、非常にクローズドで限定的マーケティングだと考えられます。さらに、運営側がヘッドバンギング等のライブでの“ノリ方”を提示したり、来場者に対して男性限定ライブでは顔を真っ白に染めることを強制したりするなど、ある種のドレスコードを提案して、それに賛同できる人だけ参加させるという高圧的なマーケティングスタイルも特徴的です。これはマスを対象とすればなかなか取れない戦略であり、一定の限定されたファン層を対象とし、かつ『海外で評価された』という実績があるからこそできる、商品の売り出し方、ハイ・プレッシャー・マーケティングだといえます」(同)

 有馬氏はBABYMETALを「今年最もヒットが予想されるもの」のひとつに挙げるが、彼女たちの動向は要注目といえよう。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)

アイドルBABYMETAL、異例ずくめの非アイドル的戦略でヒット?逆輸入、限定的…のページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

関連記事