ビジネスジャーナル > エンタメニュース > 月9貴族探偵、あり得ない推理に…
NEW

『貴族探偵』、生瀬勝久のウザいツッコミとあり得ない謎解きで、やっぱり最低視聴率

文=吉川織部/ドラマウォッチャー
【この記事のキーワード】, , ,
『貴族探偵』、生瀬勝久のウザいツッコミとあり得ない謎解きで、やっぱり最低視聴率の画像1『貴族探偵』公式サイトより

 嵐の相葉雅紀が主演する月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)の第6話が22日に放送され、平均視聴率は前回から0.5ポイントダウンの7.5%(関東地区平均、ビデオリサーチ調べ)となり、これまでの放送で最低だったことがわかった。

 麻耶雄嵩氏の小説を原作とした今作は、自らは推理をせず、使用人に謎解きを任せる「貴族探偵」(相葉)の活躍を描くドラマ。今回は、第5話で描かれた密室殺人の解決編。元は伯爵の家柄である桜川家の当主・鷹亮(竜雷太)は、孫である弥生(北香那)の婿候補4人を屋敷に集め、次期当主を選ぶ儀式を行っていた。だが、儀式の途中で婿候補の1人が何者かに毒物を盛られて倒れ、残りの3人も密室だったはずの別棟で殺されていた。愛香(武井咲)は弥生が犯人だと推理するが、貴族探偵の使用人たちが解き明かした真実はそれとは異なるものだった――という展開だった。

 2話連続の話にしたせいで第5話もかなり間延びしていたが、今回も無駄な演出が目に付いた。特に、鼻形刑事(生瀬勝久)が目にした光景すべてにツッコミを入れる様子は、完全に時間稼ぎ。物が急に出現したり消えたりするネタはかなりどうでもよく、毎度毎度それをやっていちいちツッコミを入れられても、いい加減飽きてくる。そもそもおもしろくもなんともない。このドラマの視聴率が伸びないのは、こういうところにも原因があると思う。

 肝心の謎解きはといえば、3人が互いに殺し合っていたという特にひねりのないオチ。しかも、その肝となるのが「背中を刺された被害者が力を振り絞って別の男を殺し、自室に戻って力尽きた」というかなり無理やりな理由によるものだった。これ自体は絶対にあり得ないとはいわないが、ナイフが刺さったまま歩き回った被害者の血が一滴たりとも床に落ちなかったのは100%あり得ない。原作では気にならなかったのかもしれないが、映像になるとどうしても気になってしまう。こんなもので「原作の世界観を余すところなく再現している」と絶賛ばかり繰り返している原作ファンは、少し目が曇っているのではないか。

 ただ、これに目をつぶればミステリーとしては興味を引く内容になってきたのも事実。表向きは被害者が互いに殺し合っただけということで決着したが、貴族探偵はそれが鷹亮の策略であったことに気付いていた。だが、鷹亮はそれを否定。それどころか、遠くないうちに愛香は、彼女の師匠である喜多見切子(井川遥)を殺したのが貴族探偵であることに気付くのではないか、と衝撃の発言をした。その頃、愛香は事務所で切子の死体検案書を見つめながら、「師匠、一年前のあれって本当に事故だったんですか」とつぶやいた。

 何やら浅からぬ因縁がありそうな愛香と貴族探偵。予告編では「確実に殺せ、鈴木」と何者かに指示する貴族探偵が映し出された。まだ一度も登場していない「鈴木」という人物は、4人目の使用人なのか。あるいは、過去にいた使用人の1人なのか。一気に不穏な香りが漂いはじめた。謎が盛り上がってきただけに、6話目に至るまでにこれだけ視聴率を落としてしまったのが惜しい。コメディー色を抑えて本格ミステリー路線を追求すれば、今からでも視聴率上昇の芽はあると思うが、残り数話は果たしてどんな展開になるのだろうか。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

『貴族探偵』、生瀬勝久のウザいツッコミとあり得ない謎解きで、やっぱり最低視聴率のページです。ビジネスジャーナルは、エンタメ、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!