ビジネスジャーナル > エンタメニュース > 『セシル~』視聴率4%台の窮地に  > 2ページ目
NEW

視聴率4%台の『セシル~』、真木よう子の異常な巨大黒目&人工的な顔しか頭に残らない

文=西聡美/ライター

 病的に痩せた身体にカラコンで黒目を強調した人工的な顔。この容姿で、「体育会系でガサツだが料理上手で家族を大切にする平凡な主婦」という基本設定なものだから、視聴者は違和感を抱きまくったようで、「真木よう子の容姿や演技が気になって、ストーリーに全く入れなかった」という感想が散見された。

 視聴者からの反応に「女優とは何か?」ということを考えさせられた。『デボラ・ウィンガーを探して』という映画の中で、ハリウッド女優のフランシス・マクドーマンドが「女優たちがみんな整形をして、若さを保ってくれたら、50歳になる頃には一人勝ちだわ。だってハリウッドには50歳に見える50歳の女優がいないから」というようなことを語っていたが、今さらながら頷いてしまった。

 女優にとって最も重要なことは、実年齢より若く見えることや、誰よりも美しくあることではなく、設定された年齢やキャラクターを体現できることである。フィクションであるドラマを、本物であるかのように視聴者に感情移入してもらうためには、まずは視覚的に本物に見えることが大切だ。

 そんなことを思いながら第2話を見たら、伊藤歩がフランシス・マクドーマンドになり得るように感じた。伊藤が演じる沖田は壁にぶち当たってはいるが、本来のガッツある性格を裏づけるように健康的な身体をしていて、言葉の一つ一つに説得力がある。顔立ちだけ見れば、真木や吉瀬や長谷川京子よりも地味ではあるが、非常に自然で魅力的である。「美しくいなければ」「痩せていなければ」ということに追い立てられず、伊藤自身が普通の感覚を大切にして日々を生きているのではないかと想像させる。

 老けただの、太っただの、いちいち容姿に文句を言われたとしても、その意見に振り回されず、「女優」を全うするためにどう生きるか……というスタンスで自分を磨いている人は強い。そんな人は、年齢を重ねるごとに演技に深みが出て、容姿に説得力が出るのではないか。第2話は、伊藤歩の女優としての真価を知る回となったが、次回以降はストーリーにも興味が持てるような展開になることを期待したい。
(文=西聡美/ライター)

視聴率4%台の『セシル~』、真木よう子の異常な巨大黒目&人工的な顔しか頭に残らないのページです。ビジネスジャーナルは、エンタメ、, , , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!