阿部寛が主演を務める連続テレビドラマ『下町ロケット』(TBS系)の第8話が12月2日に放送され、平均視聴率は前回より0.5ポイントダウンの11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。2015年に放送された前シリーズは最終回で同22.3%を記録し大ヒットドラマとなった。今回はその続編であり、満を持しての第2シリーズとなったわけだが、第3話で14.7%を記録して以降、視聴率は徐々に低下。ついには自己最低を記録してしまった。
佃航平(阿部)が社長を務める佃製作所はこれまで、ロケットエンジン用バブルシステムの開発に携わってきたが、今シリーズではほとんどロケット事業に焦点は当てられていない。佃の娘、利奈(土屋太鳳)が帝国重工のロケット事業に関わっている手前、ところどころでロケットの話も盛り込まれてくるが、後半戦はほぼ無人農業ロボットの話だ。
そんな無人農業ロボット事業も帝国重工から切られた挙句、その帝国重工も第7話ではギアゴースト社長の伊丹大(尾上菊之助)、ダイダロス代表取締役の重田登志行(古館伊知郎)らがつくった無人農業ロボット「ダーウィン」に完敗する結果となっていた。
そのうえ、予告では佃が「なんとか俺らで野木(博文)を救ってやれないかな~」と発言する始末。もはや、下町工場が会社のプライドと意地をかけて困難に立ち向かっていくという設定は、どこかへ消えてしまった。池井戸潤氏原作のTBS「日曜劇場」といえば、前作の『下町ロケット』や『陸王』、『半沢直樹』のようにスカッとする展開が持ち味だっただけに、今回のグダグダした展開には面白みを感じられない。
そんななかで今回は、元ギアゴースト副社長・島津裕(イモトアヤコ)のアパートの住人が、「仮面ライダーがたくさんいる!」と話題になっている。就活中の島津の元に、伊丹から「農業機械大展示会 アグリジャパン」に招待したいという手紙が届いたシーンがあったのだが、ポストの表札の多くが平成ライダーの名前になっていたのだ。