女優として、もう一皮むけてほしい
となると、やはり女優としての新境地開拓が急務であることには変わりがなかろう。土屋太鳳の今後を、あるテレビ局のドラマプロデューサーは次のように話す。
「土屋太鳳さんは日本女子体育大学出身で、今でも毎朝ランニングと筋トレは欠かさないほどボディメイクに注力していることが知られています。スタイルも非常にいいのですが、今は意識的にそれを隠している。今後、さすがに女優仕事で制服を着ることはもうないと思いますが、愛人役といったベタな設定ではなく、もっと彼女が心身ともにボロボロになるような本格的ラブストーリーに出会うといいと思いますね。そんな作品で、彼女が隠し続ける“女の色気”を解放することができれば、それが彼女の本当の新境地になるのではないか。
ただ、綾瀬はるかさんもそうですが、いったんCM女王になってしまうと、そこまで攻めた作品には出られなくなるというジレンマもある。事務所的には、それまでのキャリアで獲得した女優イメージをそのまま保って、安定してCMオファーが来れば、そちらのほうがビジネスとしてはうれしいわけですからね。
しかし、土屋太鳳さんは女優としてはやや遅咲きですが、朝ドラ以降のスタートダッシュが非常によかっただけに、このままCMだけに埋もれてしまうのはあまりにも惜しい。女優として、もう一皮むけてほしいと思わせる逸材ですからね」
業界関係者にここまで言わしめるほどのポテンシャルを秘め、各界から新境地開拓への期待が寄せられる土屋太鳳。制服を脱いだ彼女が歩むべきは大女優への道か、それとも安定のCM女王への道なのか。岐路にに立たされた彼女の、次なる一歩に期待したい。
(文=藤原三星)藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara>