東京オリンピック開催まで、あと6年あまり。各方面で準備が始められ、今後の「オリンピック特需」に期待が高まっているが、一方で誘致に奔走したあの人は、すっかり存在感を失っている。昨年末、医療法人徳洲会から5000万円を受け取っていたことが明るみに出て職を辞した猪瀬直樹前東京都知事だ。
彼は今、何をしているのだろう。猪瀬前知事を知る元記者は、次のように話す。
「猪瀬氏は、ノンフィクション作家時代に著書『ミカドの肖像』(小学館文庫)が大宅賞を受賞するなど、華々しい経歴を持っていますが、実はコンプレックスの塊なんです。背も低いし、東京大学をはじめとした有名大学出身者の多い政治の世界で、彼は信州大学の出身です。その裏返しなのか、自分をかっこよく見せることにご執心なところがありました。シークレットブーツを履いたり、整形疑惑もありましたし、はたから見たらコンプレックス隠しはかえってかっこ悪く見えますね」
そんな猪瀬氏には、さらに「痛い」と感じたエピソードがあるという。
「猪瀬さんは西麻布に3階建ての事務所を持っているのですが、その屋上にプールがあるのです。夏になると、あの猪瀬氏がチャプチャプ水遊びをしているらしいです。本人の脳内では『オレ、ハリウッドのセレブ』といったノリなのかもしれませんが、狭い事務所の屋上で、せいぜいプールの広さは『風呂』ぐらいだそうです。その上、周囲は住宅街なので、相当こっけいだという話です」(同)
情報を確認するべく現地に赴いたが、話は本当だった。屋上の左手にプール、右側の階段を上ると白い椅子が設置されている。プールは確かに小型で、プールというより、むしろ腰まで浸かる「消毒槽」を思わせる。訪れた当日には残念ながら猪瀬氏の姿は見えなかったが、水は澄んでいたので今シーズンも使用しているのだろう。水に浸かった後は椅子の上で日光浴しながらトロピカルジュースでも飲むのだろうか。
「狭いプールですが、小柄な猪瀬氏が入ると、ちゃんとプールに見えるらしいです」(同)
猪瀬氏は今年3月、公職選挙法違反で50万円の罰金刑を受けた後、目立った活動は見られない。このプールでの水浴びの時間が、安息のひと時ということなのだろうか。
(文=編集部)