正露丸は無意味で時代遅れ、ただの殺菌剤?正しい胃腸薬の選び方
胃が痛いからと言って食前に飲んで暴飲暴食をしていては、あっというまに胃が破壊されます。朝起きて、胃に不快感がある人は、まずは食事を控えめにし、消化吸収のよい食べものにした上で、これらのH2ブロッカーを食間、就寝前に飲んで胃壁を守ってあげれば、わりと短期で胃が健康な状態に戻すことができます。
薬局薬で治療が可能な数少ない薬と言えましょう。
●食前に飲むと効果バツグン
続いて胃粘膜を保護するものの紹介です。薬局では「セルベール」(エーザイ)と「スクラート」(ライオン)が2強といった感じですが、スクラートの成分であるスクラルファートはカルシウムと反応して変化し、効能が台無しになります。それどころか、頭痛などを引き起こすこともあり、乳製品以外のカルシウムでも反応してしまうので、あまり良い商品とは言えません。
その点、セルベールに含まれるテプレノンは、医者が処方薬で好んで出すセルベックスと同じものであり、最近OTC(オーバー・ザ・カウンター)として薬局で売れている鎮痛剤・ロキソニンとの相性もバツグンでオススメです。
これらの胃粘膜保護材は、食前30分前に飲んでおけば、胃を保護してくれるので、上手く使いこなせば胃の不快症状をかなり緩和できます。ただ、あまりに万能なので、使いすぎると胃の耐久値を越えてしまいます。1週間使ってだめなら素直に病院に行きましょう。
●おなかの不快感を抑えるクスリ
こちらは非常に古くからあるクスリで、配合も漢方っぽい成分がいろいろ入って、ついでに、胃粘膜保護材とかも混ざっているものがあります。どの薬も、おおむね食後の不快感をどげんかしたり、腸内の細菌のバランスを変えて、働きを正常化したりするといったものです。
その効能は簡単で、出過ぎた胃酸を重曹(炭酸水素ナトリウム)で中和して、そのほか消化吸収を促進する健胃薬だったり、乳酸菌などの生物製剤が入っている感じです。使ってみて自分に合うかどうか、コストパフォーマンスを見て選べばOKでしょう。
最後に、消化吸収をサポートする薬などがありますが、これまた含む成分は千差万別で、とくに怖い成分はないので、自分にあったものを選んで買うとよいでしょう。タカジア信者(新タカジア錠・第一三共ヘルスケア)やビオフェルミン教(ビオフェルミン製薬株式会社)、ザ・ガード信奉者(コーワ)などいろいろいますが、体質次第なので、どれがオススメ! というものは存在しません。