カツオのおいしい季節がやってきました。カツオといえば、「たたき」が定番ですが、たまには「塩たたき」はいかがでしょうか。スーパーマーケットなどで完成品を買ってくるのもいいですが、自分でつくるのも楽しいものです。では、早速つくってみましょう。
【材料】
・カツオ(皮つき)…1さく
・塩…少々
・にんにく…2~3かけ
・青ねぎ…1/3束
・青じそ、すだち、みょうが各適量
【つくり方】
(1)にんにくは1~2かけをすりおろし、残りは薄切りにする。
(2)青ねぎは小口に切る。
(3)すだちは半分に切る(種を取り除いておくと親切です)。みょうがは半分に切って斜め薄切りにし、冷水でパリッとさせた後に水気を切る。
(4)カツオは金串などで持ちやすく刺す(今回は水に濡らした竹串を使っていますが、金串がおすすめです)。全体に軽く塩を振る。
(5)炭火がベストですが、難しいのでガスの火で焼く。強火で皮目に焦げ目がつくまで2~3分動かしながら焼き、裏面も同様に焼く。
(6)すぐに竹串を抜いて氷水の中に入れ、冷えたらペーパーなどで水気を押さえる。
(7)1センチの厚さに切って、表面に(1)のにんにくを塗り、全体に塩を振る。
(8)器に青じそを敷き、(7)を盛って(2)をかける。(1)の薄切りと(3)を添えて完成。
秋のカツオに最適な「塩たたき」
カツオの旬は二度あります。春は「初ガツオ」といわれ、秋は水温の低下に伴い南下してきたところを漁獲するので「戻りガツオ」と呼ばれます。秋のカツオは、春に比べて脂が乗って濃厚な味わいなので、さっぱりとした塩たたきがおいしいのです。
今回はカツオのたたきを手づくりしましたが、「手間がかかるから、すぐに食べたい!」という場合は、もちろん完成品を買ってきてもOKです。その場合、食べやすいサイズに切り、にんにくと塩を塗れば5分ででき上がります。
ただ、今回のように自分で焼く場合は、皮つきのほうが皮目から脂が出て香ばしくなるので、おすすめです。
また、にんにくはすりおろしを塗っているので、薄切りはなくてもOK。逆に、もっと刺激的にしたい場合は塩だけを振って、にんにくの薄切りと一緒に食べると最高です。かなりの覚悟が必要かもしれませんが……。
「魚には海の塩」ということで、塩は海塩がおすすめです。だんだん水気が出てしまうので、でき上がったらすぐに食べましょう。
また、味を変えたいときは、添えたすだちをたっぷり搾ってみましょう。みょうがや青じそでくるんで食べても、さわやかでおいしいですよ。
(文=重信初江/料理研究家)