秋になると食べたくなる、きのこ。今は天然ものはなかなかお目にかかれず、室内で栽培されたものがほとんどなので、常にスーパーマーケットに並んでいますが、それでも食べたくなるのが人の常というものです。
今回は、一度つくれば1週間は持つため、さまざまな料理に使い回すことができる「きのこの佃煮風」をご紹介します。本当の佃煮にするのもいいですが、日持ちはするものの塩分が強く、「ご飯にのせて食べるだけ」になってしまいがちなので、こちらのほうがおすすめです。
【材料】
・舞茸…100グラム
・エリンギ…100グラム
・しめじ…100グラム
・調味料A(酒、しょうゆ各大さじ2、砂糖大さじ1)
【つくり方】
(1)舞茸は小さめに裂く。エリンギは長さを半分にし、縦半分にしてから薄切りにする。しめじは根元を切ってから小房に分ける。大きく切るより、小さめに切ったほうが煮た後で使いやすい。
(2)(1)を鍋に入れて調味料Aを加え、弱火にかける。
ジーッと音がして水分が出てきたら、弱めの中火にする。混ぜながら2~3分すると、きのこからさらに水分が出てくる。
(3)そのまま3~4分混ぜていると、出た水分がなくなっていく(あまり変わらないようなら、中火にしてください)。火を強くするとまわりが焦げる場合もあるので、焦げてきたら濡らしたペーパーなどを箸で持ってこするようにして落とす。そのままにすると、きのこも焦げた味になるので注意する。
(4)冷めたら保存容器に入れて冷蔵庫へ。1週間は持ちます。
卵焼きやサラダにもなる万能食材
今回は3種のきのこを使いましたが、薄切りにしたしいたけや半分に切ってほぐしたえのきなどでも、おいしく仕上がります。複数を組み合わせたほうがそれぞれの味が染み出ておいしいので、おすすめです。合計で300グラムになればOKです。
出来上がったものを、今回はそばにのせ、すりおろした山芋も添えてみました。
大根おろしにのせたり、卵焼きの具にしたり、きゅうりとマヨネーズで和えてサラダにしても、おいしくいただくことができます。
(文=重信初江/料理研究家)