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宇多川久美子「薬剤師が教える薬のリスク」

【熊本地震】死者も出たエコノミー症候群の超簡単予防法!ふくらはぎを動かすだけ!

文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

エコノミークラス症候群にならないためのエクササイズ

 水分補給の次に大切なのは、軽い運動です。1~2時間おきに軽い運動をするだけで発症のリスクが下がるといわれていますので、誰でもできる簡単なエクササイズをご紹介いたします。

 筆者が推進している「ベジタサイズ」の基本中の基本「むぎふみエクササイズ」です。拙書にも必ずといっていいほど書かせていただいております。血行を良くすることができ、エコノミー症候群だけでなく、毎日していただくことで免疫力を上げることもできるエクササイズです。集団生活での感染症予防にもつながりますので、ぜひ実践してみてください。

【麦ふみエクササイズ】
動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=pJF4WcL7-U0

 通常は立った状態で行うエクササイズですが、狭い空間で座ったまますることもできます。まずはふくらはぎを触って「これから一緒に鍛えるよ」と声をかけてください。筋肉も声をかけられると必ず期待に応えてくれます。

 下記、(1)~(6)はふくらはぎを縮める動き、(7)以降はふくらはぎを伸ばす動きです。

(1)座っている状態で両足を揃える。
(2)両足のかかとを上げてつま先立ちになる。
(3)そのまま8秒数えてかかとを下ろす。これを4回繰り返す。
(4)次にかかとを上げて4秒数える。これを4回繰り返す。
(5)次にかかとを上げて2秒数える。これを8回繰り返す。
(6)最後に倍の速さでトントン……とかかと上げる。これを30回繰り返す。
(7)今度は両方のつま先を上げて、かかと立ちになる。
(8)つま先立ちと同じように8秒数えてつま先を下ろす、という動きを4回繰り返す。
(9)次につま先を上げて4秒数える。これを4回繰り返す。
(10)次につま先を上げて2秒数える。これを8回繰り返す。
(11)最後に倍の速さでトントン……とつま先を上げる。これを30回繰り返す。

 ふくらはぎやすねが痛くなって筋肉が動いたことが実感できると思います。回数にこだわることはありません。できれば「1、2、3……」と声を出してやってみてください。声を出すことは息を吐くことになるので、有酸素運動になります。

 簡単なエクササイズですが、意識して第二の心臓であるふくらはぎを動かすことで血流の良い体を保っていきましょう。
(文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士)

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

薬剤師として20年間医療の現場に身を置く中で、薬漬けの治療法に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。現在は、自らの経験と栄養学・運動生理学などの豊富な知識を生かし、感じて食べる「感食」、楽しく歩く「ハッピーウォーク」を中心に、薬に頼らない健康法を多くの人々に伝えている。『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)、『薬が病気をつくる』(あさ出版)、『日本人はなぜ、「薬」を飲み過ぎるのか?』(ベストセラーズ)、『薬剤師は抗がん剤を使わない』(廣済堂出版)など著書多数。最新刊は3月23日出版の『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)。

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