11月22日は「いい夫婦の日」。夫婦の過ごし方はさまざまだが、この日、婚姻届を提出して夫婦となった後、役所内のホールや議場で10分程度の簡単な挙式を行う「届け出挙式」が実施された。
総合結婚情報誌「ゼクシィ」(リクルートマーケティングパートナーズ)が協力し、「いい夫婦の日」に合わせて、神奈川県横須賀市、三重県鈴鹿市、東京都八王子市、埼玉県越谷市の4自治体が届け出挙式を行った。
そのなかで、越谷市役所で届け出挙式を行った大場充さん(33歳)と美奈子さん(旧姓・須賀、31歳)の新郎新婦に話を聞いた。
「届け出挙式」ですでに26組の夫婦が誕生
大場さん夫妻からは「届け出挙式はすばらしいことだと思いますし、もっと広がってほしい」との声が聞かれた。ゼクシィ担当者によると、これまで届け出挙式で26組の夫婦が誕生しており、「届け出挙式を機会に、多様化する結婚式や夫婦のすばらしさを伝えていきたい」(ゼクシィ担当者)と意欲を見せる。
越谷市の届け出挙式の場所は、市役所本庁舎4階の市議会議場だ。応募資格は、市内居住で挙式当日に婚姻届を提出する男女。10月20日までに市広報広聴課の窓口や郵送で申し込んだ人のなかから2組を越谷市が選び、午前と午後の2回に分けて行われた。式で使うリングピローやブーケ、花冠などは市が貸し出した。
大場夫妻の出会いは、婚活サイトでのメールのやりとりがきっかけだった。実際に会ってからの印象は「カッコいい車に乗っている人」「ちょっと怖い人」(美奈子さん)だったが、何回か会ううちに「優しい人だと思い、気に入りました」(同)という。
現在、2人とも働いているため忙しい毎日だが、これから新居を建てる予定だ。今は「一緒に住むのも、家が建つのも楽しみ」と充実した毎日を送っている。
「指輪を見せていただけますか」という報道陣の求めに応じて、大場さん夫妻は指輪を見せてくれた。「まるで芸能人みたいだね」と充さんが美奈子さんにニッコリ笑って語りかける姿が見られた。
そんな“いい夫婦”の大場さん夫妻に話を聞いた。
最大のメリットは金銭面?
――届け出挙式をやってみた印象は。
美奈子さん 市議会議場や挙式はとても緊張しますが、いい経験になりました。
充さん こういうところに来ることも今後ないと思いますが、いい経験になりました。
――どういう夫婦でありたいと思いますか。
美奈子さん 一緒に住むようになったら、会話が多く楽しく生活できる夫婦でありたいと思います。いつまでたっても仲良しでいたいです。
充さん 一家の大黒柱としてがんばります。仕事で忙しいときも妻のことに気を配り、仲良く会話ができるようにしたいですね。自分の両親のように。
――届け出挙式をやってみようと思ったきっかけは。
充さん 新居を建てることになり、通常の結婚式を行うにはお金に余裕がなく、うちの親が教えてくれて「いい機会だ」と思いました。近々婚姻届も提出する予定だったので、「すべて1日で済まそう」という話になり、届け出挙式を行うことにしました。家ができて落ち着いたら、あらためて挙式を行う予定です。