――届け出挙式のことを知ったのは、いつ頃ですか。
美奈子さん 10月中旬で、申し込み締め切りの1週間くらい前でした。すべてが急な感じで、越谷市は抽選制だったので「できればいいな」と思っていました。
――越谷市に対して、何か言葉はありますか。
美奈子さん 本当に感謝ですね。もともと越谷市が好きでしたが、こういう機会を与えてくれたことに感謝します。
充さん 「ありがとうございます」の一言です。
――届け出挙式を行ったことを、友人などに伝えますか。
美奈子さん えぇ、自慢になります。平日なので来られなかった友人もいますが、会ったら自慢します。「届け出挙式を行うのよ」と言ったら、みんな「市役所でそういうことをするのね」と驚いていました。
――新居の場所は、越谷市内ですか。
充さん はい、今建築中で春頃に完成予定です。
――届け出挙式については、「もっと広がればいい」という思いですか。
美奈子さん そうですね。同じ考えを持っている方もいると思いますので、越谷市役所がよければ、やってほしいですね。
充さん 機会があれば、みなさまもやりたいのではないでしょうか。
――届け出挙式の最大のメリットは。
充さん あまりきれいな話ではないのですが、金銭的なアドバンテージが一番大きいです。物珍しさで集まってきてくれる方もおり、けっこう盛大になってくるのかなと。
美奈子さん 届け出挙式でウェディングドレスも着ることができて、みんなにも集まってもらえて、本当にうれしいです。
――あらためて、夫婦になった実感は。
美奈子さん そうですね。今まで通り仲良しでいたいです。
充さん 本当にそうですね。
――ありがとうございました。
ニューヨーク発祥の「届け出挙式」
初めて届け出挙式が行われたのは、今年の2月14日だ。バレンタインデーに合わせて、北海道苫小牧市で初開催された。その後、東京都港区(3月)、三重県鈴鹿市(同)、東京都足立区(3月、8月)に広がり、今回の大場さん夫妻を含めて26組の夫婦が誕生した。
自治体にとっては、住民サービスの拡充という面だけでなく、新郎新婦にとって役所が大事な場所となることで「愛着が増す」というメリットもある。そのため、流入や定住を促進する活動の一環として、届け出挙式に取り組んでいる。