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こうした睡眠不足は、作業の能率低下につながり、時には事故をも引き起こしかねない。とくに、睡眠薬を使用した時には、緊急事態で起こされたとしても、すぐに最高の判断・行動が取れない可能性が高いという指摘もある。そのため、NASAでは「宇宙での眠り」を見直す動きが出てきている。
これまでの睡眠対策では、光と音が眠りを妨害すると考えられたため、ISS内に光と音を遮断する睡眠ステーションを設置したことがあった。ところが、その後も睡眠障害を示す宇宙飛行士は少なくなかったのである。
そこで新たに考案されたのは、LED電球を光拡散カバーで覆った照明だ。これは白色光と青色光、赤色光と調整しながら発することができ、青みがかった光はメラトニン(睡眠を促進するホルモン)の分泌を抑制し、赤みを帯びた光はメラトニンの分泌を増やす。これによって症状に改善が見られるようになったが、まだ十分とはいえない。
人類、いや、生物が経験したことがない宇宙空間での生活は、今後、さまざまな謎が解明されていくだろう。そして、これまでのようにそこで得た知見は、地球上での睡眠障害の治療などにも応用されていくに違いない。
(文=チーム・ヘルスプレス)
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