消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
北沢編集委員が「バブルの主役」とした企業の財テクも、日経が盛んに紙面に煽ったことである。経理屋に甘んじる担当者は無能で、カネがカネを生む仕事こそ財務の使命である、という新常識を流布した。
企業との太いパイプ
日経225は証券会社の商売道具になり、選定銘柄にした企業と日経は太い絆を結び、広告収入につながる。金融新聞は銀行や保険会社の支店網が買ってくれる。それがバブルに便乗した日経のビジネスモデルだった。
あの時代に甘い協力関係を結んできた御同輩に責任をかぶせるが、日経は「客観的なレポーター」として蚊帳の外にいたというのか?
「日曜に考える」は悪くない企画である。
情報枯れの週末紙面を企業の提供情報で埋めるより、ベテラン記者が経済の読み方を提供するほうが読者には有り難い。ならば読み応えする記事がほしい。「経済史を歩く」なら、自分たちの誤りも含め、きちんと歴史を総括する視点があっていいだろう。誤りを認めることは、今の過ちを回避する手がかりになる。
日経の喜多社長はバブルの頃、金融キャップとして第一線で指揮を執った人である。
当時を一番よく知っているのは、社長かもしれない。編集委員ならそこに踏み込む胆力があっていい。「困る」と経営陣が言うなら、それはそれで日経らしいことだけど。
(文=山田厚史/ジャーナリスト 元全国紙経済部記者)
Business news pick up
RANKING
23:30更新関連記事
2024.06.26 17:00
2024.06.19 16:35
2024.03.17 17:30
2024.02.27 09:34