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NHKも参入の「テレビ見逃し配信サービス」料金や使い勝手を徹底比較!フジが高コスパ?

文=沼澤典史/清談社
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NHKプラス – Google Play のアプリ」より

 NHKのネット同時視聴&見逃し配信サービス「NHK+(プラス)」が4月から本格的にスタートした。テレビ番組のネット配信サービスはテレビ各局が立ち上げているが、複雑化していて非常にわかりにくいのが実情だ。また、4月からはテレビ朝日とKDDIが主導するオンデマンドサービス「TELASA(テラサ)」も始まるなど、まさに乱立状態となっている。

 どのサービスも、登録して課金することで過去の番組などを視聴できる「オンデマンド」と呼ばれるスタイルだが、テレビ業界特有なのが、放送から1週間以内であれば無料で視聴できる「見逃し配信サービス」がある点だ。

 各局にオンデマンドサービスと見逃し配信サービスがあり、「Paravi(パラビ)」のようにTBSとテレビ東京が協力しているチャンネルもあったり、各サブスクリスプションサービスにもそれぞれ番組を供給したりしているため、どの局の番組がどのサービスで見られるのかがわかりづらい、ややこしい事態になっている。

 まずは、各テレビ局の配信サービスを整理してみよう。

NHK

 NHKは現在、「NHKプラス」と「NHKオンデマンド」の2つのサービスを展開中だ。

「NHKプラス」は無料(ただし、NHK受信料を支払っている場合に限る)で、放送から7日以内の番組が視聴できる「見逃し配信」に加え、パソコンやスマホで、今放送しているNHKの番組を同時視聴できる。簡単にいえば、パソコン・タブレット・スマホなどのデジタル機器で最新のNHK番組を見ることができるサービスだ。

「NHKオンデマンド」は地上波と衛星波で放送された番組を約500本配信している。さらに、アーカイブから『龍馬伝』『あまちゃん』などの名作ドラマや『NHKスペシャル』『プロフェッショナル 仕事の流儀』などのドキュメンタリー作品など、約7000本の名作番組も視聴可能だ。

「NHKオンデマンド」では、すべてのラインナップが視聴可能な月々パック(月額990円、税込み/以下同)、単品購入(1本110~330円)の有料視聴がある。

日本テレビ

 日テレでは、見逃し配信として「日テレ無料TADA」、オンデマンドとして「Hulu」がある。

 見逃し配信の「TADA」は無料で、日テレとBS日テレの番組の最新話をパソコンやスマホで視聴できる。多くは1週間~10日間の期間限定で配信され、定期的に『14才の母』『獣になれない私たち』など過去の人気ドラマも一部エピソードを無料配信している。

 一方、オンデマンドサービスの「Hulu」はアメリカ発の動画配信サービスだ。2011年に上陸後、14年に日テレ傘下となった。日テレはもともと「日テレオンデマンド」というサービスを運営していたが、現在は「Hulu」に一本化されている。

 月額1026円で、日テレの番組を含め、国内外の映画や「Hulu」オリジナル作品などの視聴が可能。『進め!電波少年』『名探偵コナン』シリーズ、『あなたの番です』など、過去のバラエティ番組やドラマも幅広く揃っている印象だ。

 また、日テレが制作したドラマのスピンオフ作品やオンデマンド限定番組も配信され、会員数は200万人を突破している。

テレビ朝日

 テレ朝では、オンデマンドサービスとして「テレ朝動画」があり、そのなかの1コンテンツとして、「テレ朝キャッチアップ」という無料見逃し配信サービスがある。

「テレ朝キャッチアップ」ではテレ朝が厳選した人気番組を1週間程度、無料配信している。

「テレ朝動画」では、サイト内でしか見られないオリジナル動画や過去作も配信中。ただし、1話見るのに300円ほど払わなければならず、視聴期間が購入から7日間と、使い勝手は他局のサービスと比べて劣る。

 そこで、4月からスタートしたのが「テラサ」だ。KDDIとテレ朝がタッグを組んだ動画配信サービスで、スマホで映画やドラマ、アニメ3000本が見放題だった「auビデオパス」のリニューアル版である。海外ドラマや映画をはじめ、『相棒』『おっさんずラブ』『ドクターX』シリーズなどの人気ドラマが月額618円で視聴可能だ。

 ちなみに、テレ朝系列の動画配信サービスではもうひとつ「ABEMA」(旧AbemaTV)がある。こちらはサイバーエージェントとテレ朝が出資して設立されたインターネットテレビサービスで、テレ朝のバラエティ番組などが視聴できるが、最近はオリジナル番組に力を入れており、テレ朝番組の後追い視聴的なイメージは薄くなってきている。

TBS

 TBSでは、見逃し配信サービスとして「TBS FREE」、オンデマンドサービスとして「パラビ」がある。

「TBS FREE」はTBSの人気番組の最新話を約1週間無料配信し、約30の番組を常時無料で視聴可能だ。また、『恋空』『下町ロケット』など過去のドラマを不定期に配信している。

「パラビ」はTBS、日本経済新聞、テレ東、WOWOWに加え、電通、博報堂DYメディアパートナーズの6社が共同で18年に設立した映像配信サービス。このため、TBSとテレ東の過去番組を視聴できるほか、『スター・ウォーズ』シリーズなど海外映画の配信も行われている。

 また、『コウノドリ』『逃げるは恥だが役に立つ』などTBSの人気ドラマも多く配信されており、『SPECサーガ黎明篇 サトリの恋』などオリジナル作品も視聴可能だ。さらに、『ガイアの夜明け』『カンブリア宮殿』などテレ東の経済番組もあり、2局分の番組が見られるのはお得といえる。

「パラビ」は月額1017円で、スマホ、テレビ向けアプリも配信中。ユーザー数は約91万人となっている。

フジテレビ

 フジテレビでは、オンデマンドサービス「FOD(フジテレビオンデマンド)」があり、その中の1コンテンツとして「FOD見逃し無料」が無料配信を行っている。

FOD見逃し無料」は放送された最新話を視聴でき、BSフジの番組も含めて約100番組が配信されている。基本的に1週間の期間限定配信だが、番組によっては1カ月近く前の番組を視聴できる場合もある。また、見逃し配信だけでなく、特選ドラマとして、過去にヒットしたドラマを定期的に全話無料配信している。ちなみに、4月末時点ではドラマ『花嫁のれん』が全話無料配信されていた。

 オンデマンドは月額976円の「FODプレミアム」に申し込むことで『HERO』『踊る大捜査線』シリーズなど5000作品以上が見られる。また、海外映画、ドラマ、アニメも見放題となり、17年からはNHKの大河ドラマや連続テレビ小説も配信を開始している。

 さらに、「FODマガジン」という人気の雑誌120誌以上の最新号が読み放題のサービスも付随しているので、コストパフォーマンスは悪くない。「FOD」はスマホ向けとテレビ向けアプリがあり、ダウンロード数は1200万を突破している。プラットホームを分けず、すべてのサービスを一元化しているので、局独自の配信サービスでは一番使い勝手がいい印象だ。

テレビ東京

 テレ東では無料見逃し配信として「ネットもテレ東」があり、人気番組の最新話を無料で約1週間配信している。オンデマンドは前述の「パラビ」で主に配信しており、『モヤモヤさまぁ~ず』『サ道』『ゴッドタン』などドラマやバラエティの人気作を一気観できる。

 また、独自のオンデマンドサービスとして、『ワールドビジネスサテライト』『ガイアの夜明け』『カンブリア宮殿』などの人気経済番組を見られる「TV TOKYO BUSINESS ON DEMAND」(月額550円)があり、日経新聞などとも提携を行っている。

TVer

「TVer(ティーバー)」は在京民放5社と電通、博報堂などの広告代理店が共同出資し、15年にサービスを開始した、民放各局の番組の無料配信サービス。各局独自で行っていた見逃し配信サービスを集約させた、ポータルとしての役割を担っている。

 このため、主要5局の人気番組が無料で1週間視聴可能だ。ただし、視聴できる番組は各局の見逃し配信サービスとほぼ同じ。19年からはNHKも参画して10番組ほどの配信が開始されているが、「NHKプラス」の登場で、この番組数が拡大していくのか、それとも減っていくのかは未知数だ。

 無料であるため視聴中に15秒のCMが入ってしまうが、各局のゴールデンタイムの人気番組をおさらいしたい人には使い勝手の良いサービスだと思われ、月間ユーザー数は900万人を超えている。

 説明すればするほどわかりにくくなってしまう感もあるが、要するに、各局ともさまざまな配信サービスに番組を提供しつつ、少しでも自社のサービスにユーザーを引き込もうと躍起になっているのだ。

 しかし、サービスの使い勝手はどれも似たりよったりで、料金の差もあまりない。現状では、見逃し配信であれば、とりあえず「ティーバー」がベターだろう。そして、各局の過去作を見たいときは、各種オンデマンドサービスをめぐってみるしかないようだ。

(文=沼澤典史/清談社)

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