通勤・通学の電車内でぼんやりと眺める中吊り広告に載っている雑誌の見出しが気になることは誰にでもあるだろう。しかし、その電車を降りた後で売店に直行して雑誌を購入した経験を持つ人は少ないかもしれない。
おそらく、気になる見出しがあったとしても、丸ごと1冊購入するほどではないという思いなのだろう。または、そのうち購入しようと思いながら買い忘れてしまうということもあるかもしれない。そうした経験がある人ならば、読みたい時、即座に興味を持った記事だけを読むことができる方法があれば、魅力的だと感じるのではないだろうか。
そうしたニーズに応えてくれるのが、Androidスマートフォン専用アプリ「中吊りアプリ」だ。
●バーチャル電車内の中吊り広告
「中吊りアプリ」は、電車の中で中吊り広告を見ているような画面構成だ。中吊り広告をぺらぺらとめくりながら眺め、気になる記事を探すことができる。リアルな電車の中では移動しながらいろいろな中吊り広告を見るのは難しいが、アプリの中ではそれが簡単に楽しめるのだ。
電子化された雑誌の記事を購入できるという意味では、電子書籍書店の一種なのだが、多くの電子書籍書店と違う点は、
1. 雑誌が“1記事単位”で購入できること
2.電車の中を模した、“面白く、楽しいユーザーインターフェース”を採用していること
の2点だ。これによって、雑誌を1冊丸ごと買うことなく、気になる記事だけを入手できるようになり、堅苦しい電子書籍書店という感じもしない。
リアル書店でも電子書籍書店でも、人は自分が興味のあるカテゴリの本棚にしか行かない。ビジネス書を探しに書店に入った男性が、女性向け週刊誌を手に取ることはないだろう。しかし電車では、たまたま自分が乗った場所の周りにある中吊り広告を眺める。だからこそ、意外な出会いのきっかけになるのだ。その感じをスマホの中に再現したのが中吊りアプリだ。