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ユーロ圏の未来も気がかりだ。ギリシャは、ユーロ圏を離脱すればハイパーインフレに見舞われるのは必至。ユーロ残留よりも痛みを伴うが、EU全体の動きに振り回されずに、自主路線を歩める。初期の改革の痛みさえ乗り越えられれば、ギリシャに続けと経済的に不安定な南欧のイタリアやスペインなどの離脱にもつながりかねない。融資の焦げ付きなど直接的な被害はともかく、欧州単一通貨構想が頓挫することになりかねない。
「ギリシャとEU諸国を比べた場合、ギリシャ離脱は後者の受けるデメリットのほうが実は大きい可能性もあります」(前出と別のアナリスト)
ECBは、ギリシャ向け緊急融資に対する制限について再検討する用意があるとしている。実際、現実的には政権交代を伴う可能性はあるものの、ユーロ残留の可能性が高いとの見方が市場では優勢だ。捨て身のチプラス政権は果たして、債権団の譲歩を引き出せるのか。
(文=黒羽米雄/金融ジャーナリスト)
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