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もっと巧妙なやり方もある。軍病院の改修に援助を行うとする。当該国としては、すでに改修のための予算にメドを付けていたが、援助があることでこの予算を軍事費に振り替えるというもので、こうした例は数多あると指摘されている。結果的に援助が当該国の軍事力の強化につながる危険がある。
実は、これまでの政府開発援助大綱の下でも、軍が関係する援助が過去に行われていた。一つは、セネガルの国防省が管轄する総合病院の産科棟改修工事だ。また、新潟の国際大学には、ミャンマーの民主化後、軍出身の官僚を留学生として受け入れている。これらは事実発覚後にODAとして相応しいのかという疑義が持たれ、問題化した。
こうしてみると、2月に閣議決定された開発協力大綱は、まるで安保法制の先兵のように見える。安倍政権による軍国化は、着々と進んでいるのだ。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)
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