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“炎上議員”石垣のりこ氏、不倫報道…選対陣営内でタブー扱いだった「菅野完氏との関係」

文=編集部
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石垣のりこ公式サイトより

「どんなに面倒くさくても、それを阻むありとあらゆる小さな悪を注意深く拒むことを“習慣”として身に付けることが、近代民主主義国家に生きる私たちの責務であり、嗜みであると考えます」

 政治家にとっての”悪”とはなんなのか――。立憲民主党参議院議員(宮城県選挙区)の石垣のりこ氏は、2019年夏の参議院選挙に初当選後、自身の公式サイトで上記のような見解を述べている。そんな石垣氏と『日本会議の研究』(扶桑社)で知られる著述家の菅野完氏との不倫疑惑が、5月17日発売の「週刊ポスト」(小学館)で報じられた。矢継ぎ早に「週刊女性PRIME」(同)は24日、記事『【独自】立憲・石垣のりこ議員、菅野完氏との「不倫の証拠」と「隠ぺい音声」を入手』を公開。今後も疑惑の深掘りが続くのは必至な情勢となっている。

 事の真偽は定かではないが、一連の報道で地元宮城県では動揺が広がっているようだ。

参院選出馬で突然露わになった「政治的信条」

 仙台市在住の石垣氏のファンの女性は困惑気味に話す。

「私は石垣さんと同郷の岩切(仙台市宮城野区)出身です。また同じくロスジェネ世代なこともあって『Date fm』(エフエム仙台)のパーソナリティーだった石垣さんの放送を楽しみに聴いていました。熊谷達也さんや伊坂幸太郎さんなど地元出身の文化人とのコラボ企画などとても楽しみにしていました。また出演されていた東日本大震災の復興をテーマにした番組『Hope for MIYAGI』は被災者や震災で影響を受けた農業生産者、漁業関係者の目線に立った企画がたくさんありました。涙なくして聞けない放送回もありました。

 正直、参院選に出馬するのにあたって、『Date fm』を退社したのはとても寂しかったです。しかし、出馬後に突然、『消費税ゼロ』を訴え出した時、“あれ? こういうひとだったっけ”と違和感がありました。当時は、会社に所属していると『政治的な考えを公にできなかったんだろうな』程度にしか思いませんでしたが、当選後の過激な主張や、そして今回の週刊誌の不倫報道を読みにつれ、違和感は大きくなりつつあります。今ではあの人に1票を投じてよかったのか自問しています」

 石垣氏は仙台市出身。地元の名門、宮城県第二女子高等学校(現:宮城県仙台二華高等学校)、宮城教育大学教育学部小学校教員養成課程を卒業。1998年にエフエム仙台に入社。前述のファンが語るように、地元出身者ならではの視点を生かした企画は多くのリスナーの心をつかんだ。

 そして、2019年の参院選に立憲民主党の公認候補として出馬することになる。石垣氏陣営の選挙対策本部は日本共産党、社会民主党、国民民主党の推薦・支持を獲得。「野党統一候補のひとつの理想形」と言われた。

 選挙戦での主要な対立候補は地盤、看板、カバンいずれも盤石な自民党、元財務・復興副大臣の愛知治郎氏。元外務大臣の愛知揆一氏の孫で、元衆議院員議員の和男氏の次男だ。

 石垣氏は出馬当初から、改憲派の愛知氏を糾弾。護憲勢力を結集させるとともに、「あげるべきは賃金であって消費税ではない。消費増税なんてもってのほか。消費税ゼロを目指して抜本的な税制改革を」などとセンセーショナルな持論を展開した。こうした発言はインターネット上で物議を醸し、全国区の注目を集める一方、立憲民主党の枝野幸男代表らが釈明に追われることとなった。

 しかし、結果は約9400票差の接戦を制し、石垣氏が初当選することとなった。

次第に先鋭化していく主張と見え隠れする菅野氏の影

 当選後の報道各社の取材で石垣氏は「一市民としての思いを語ったことに共感してもらえたのが勝因ではないか」と勝利宣言をした。立憲民主党の支持母体である連合関係者は当時を次のように振り返る。

「石垣さんは陣営幹部に菅野氏のファンを公言してはばからず、正直、立憲民主党本部は頭を抱えていたようです。しかし、前回の選挙で菅野氏とその関係者の果たした役割は大きいと思います。昔からの立憲民主党支援者は、菅野氏のやり方に疑問を持っていたようですが、選挙は勝利がすべてですから。あの愛知さんを新人が倒したのだから、誰も地元の人間は口をはさめません。菅野氏の存在は政治に詳しい関係者の間では周知の事実である一方、タブーだったと思います。我々が支援した候補者が、どんどん違う方向性で世間の注目を集め、有名になっていくのは正直本意ではありません」

 その後、石垣氏は「野党第一党は、政権批判こそが職責です」などとして、自民党議員や保守系論客などに対してネット上で攻撃的な言動を強めていく。当編集部も19年12月4日付に記事『立憲民主・石垣のり子議員、高橋洋一氏を「ファシスト」「レイシスト」呼ばわり…いまだ釈明せず』で報じたが、過激な発言が目立つようになっていった。

 そして2020年8月、安倍晋三前首相の辞任時に、自身のツイッター公式アカウントで「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」などと揶揄して大炎上した。ある自民党系仙台市議はこう語る。

「前回の参院選で、石垣氏の選対があそこまで強いとは思いませんでした。政府・(自民)党への逆風で浮動票の多くが流れたといえ、誰かがしっかり組織をつくらなければ基礎票は固められません。また一連のマスコミ向けのアジェンダセッティングの巧みさは、もともとインターネット上の論戦で、物議を醸すことで名を上げてきてノイホイ(菅野完)氏の指導の賜物だと思いますよ。そもそも、石垣氏が主張している政策や政府批判は地元宮城と関係ないものばかりです」

 東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた仙台市若林区荒浜の70代の元住民男性は話す。

「震災後、ラジオを通じて我々の復興を後押ししてくれたことはとても感謝していますが、当選後はどんどん我々の目線とは違う話をされているように感じて寂しい限りです。国政の場で、なにが“悪”でなにが“正義”なのか難しいことはわかりません。私生活に関しては、周りがとやく言うことではないとも思いますが、報道が事実だとすれば、地元はもちろん誰も良い感情を抱かないでしょう。ただかつての石垣さんのラジオのリスナー・ファンとして、政治的な正義の下に自分や家族を不幸にすることのないようにしてもらいたいです」

 石垣氏は参院選で47万4692人から支持を得た。その負託は軽くない。石垣氏がまず優先して向き合うべきなのは自身の政治的信条や正義より、自身に投票した有権者ではないのだろうか。

(文=編集部)

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