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片田珠美「精神科女医のたわごと」

眞子さま、小室さんに「ほれこみ・病膏肓」状態の可能性…結婚で懸念される幻滅と不安要因

文=片田珠美/精神科医
眞子さま、小室さんに「ほれこみ・病膏肓」状態の可能性…結婚で懸念される幻滅と不安要因の画像1
宮内庁のHPより

 秋篠宮家の長女、眞子さまが婚約内定者である小室圭さんと年内に結婚される方向で調整が進められていると、9月1日、報じられた。秋篠宮さまは、小室さんの母親、佳代さんの金銭トラブルに関する一連の報道を受け、「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」にならなければ婚約の儀式は行えないとの考えを示されてきた。だが、現状では、必ずしも多くの国民が祝福する状況にはなっていない。そのためだろうか、一般の結納にあたる「納采(のうさい)の儀」や結婚式などの関連儀式は行わない方向で検討されているという。

 一方、今年4月、小室さんが文書を発表したあと、代理人の弁護士が「いわゆる解決金を元婚約者にお渡しする形で解決したい」という意向を示していたが、佳代さんの元婚約者の代理人は、9月1日に応じた取材で「解決金の提案のあと、説明をいまだ受けていない」と話している。

眞子さまの「恋の病」は「病膏肓に入る」状態

 こうした経緯から感じるのは、眞子さまの「ほれこみ」が非常に強く、「病膏肓に入る」といっても過言ではないということだ。もっとも、昔から「恋の病に薬なし」「お医者さまでも草津の湯でもほれた病は治りゃせぬ」という言葉があるほどなので、それだけ「恋の病」は重くなりやすいということだろう。

「ほれこみ」とは、フロイトによれば対象の過大評価である。恋愛対象を理想化するあまり、批判力を失い、欠点が見えなくなる。「あばたもえくぼ」という言葉があるが、まさにその状態にほかならない。

「ほれこみ」の状態に陥ると、しばしば無批判になり、相手に従属するようになる。フロイトによれば、その点では催眠術に似ているという。恋愛の場合は恋愛対象、催眠術の場合は催眠術師に従属するわけである。

 しかも、一般に恋の炎は障害が大きいほど燃え上がる。だから、小室さんの母親の金銭トラブルで批判が殺到したことも、結婚に関する行事が延期されたことも、アメリカと日本に引き離された状態が続いたことも、眞子さまの恋の炎を燃え立たせただけだったのかもしれない。実際、「(小室さんに)とにかく会いたい」というのが、眞子さまの口癖のようになっていて、お気持ちが不安定な日があったという報道もある。

「こんなはずではなかった」という幻滅が待っている可能性も

 ここまでほれこんで結婚なさるのだから、なんとしても幸せになっていただきたいと思う。しかし、同時に、「ほれこみ」の状態から覚めたとき、幻滅が待っているのではないかという一抹の危惧も抱かずにはいられない。なにしろ、お2人は3年以上直接会っておらず、相手の“アラ”が見えない状態が続いていた。その分、理想化に拍車がかかった可能性も十分考えられる。

 眞子さまは「2人でこんな暮らしをしたい」「こんな家庭を築きたい」と希望と期待に胸をふくらませて、小室さんが就職し、生活の基盤を置くことになっているニューヨーク州に向かわれるはずだ。だが、それまでの理想化が強かったほど、現実生活の中で「こんなはずではなかった」と幻滅を感じる可能性が高くなる。

 もちろん、理想と現実のギャップに直面して幻滅することは誰にでもありうる。問題は、そのときどう対処するかだ。できるだけ現実を理想に近づけるように、努力して現実を少しでも変えることができれば望ましい。だが、夫婦生活は、配偶者との共同生活なので、30歳にもなった配偶者を今更変えることができるのかという問題がある。

 一番悪いのは、幻滅を感じた自分自身の心に蓋をして、目の前の現実を見ないようにすることだ。このように現実から目をそむけるのは、自分の選択が間違っていたとは思いたくない人に多い。

 眞子さまは、秋篠宮さまの「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」にしてほしいという希望も、「娘ですので、近くにいてくれたら」という希望も叶えることなく渡米されるようだ。このように何かを犠牲にして思い切った決断をした人ほど、その決断の結果、幻滅を味わうようなことがあっても、目の前の現実から目をそむけようとする。これは、自分の選択が間違っていたわけではないと思い込むための防衛メカニズムにほかならない。

 もちろん、ずっと目をそむけていられれば、それに越したことはない。だが、小室さん自身が司法試験に合格して、ニューヨーク州で弁護士として働くようになっても、「こんなはずではなかった」と幻滅を感じる可能性もないわけではない。小室さんは大学卒業後に就職した銀行を短期間で退職しているので、同様の事態になることも十分考えられる。

 万一そうなったとき、眞子さまはどうなさるのか。自分の選択が間違っていたとは思いたくなくて目の前の現実から目をそむけ続けていたら、どうなるのか。

 そのうえ、小室さんがモラハラ夫になる可能性も否定できない。一般にモラハラの加害者は強い自己愛の持ち主であることが多く、被害者は罪悪感を抱きやすいタイプであることが多い。小室さんは、婚約会見で自分自身を太陽に、眞子さまを月にたとえたことからもわかるように、強い自己愛の持ち主である。一方、眞子さまは「圭くんは、私のせいで批判されてかわいそう」とおっしゃったという報道もあり、罪悪感を抱きやすい方のように見える。

 だから、小室さんがモラハラ夫になることは十分考えられるのだが、眞子さまがそれに気づかない可能性も高い。いや、正確には気づこうとしないというべきだろう。先ほど述べたように、自分の選択が間違っていたとは思いたくないからだ。もっとも、モラハラが続くと、やがて心身に不調をきたすようになる。

 夫婦間のモラハラによって心身に不調をきたして心療内科を受診した方を数多く診察してきた私としては、眞子さまと小室さんの将来が心配でたまらない。

(文=片田珠美/精神科医)

参考文献

ジークムント・フロイト「集団心理学と自我の分析」(小此木啓吾訳『フロイト著作集第六巻』人文書院 1970年)

片田珠美/精神科医

片田珠美/精神科医

広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。京都大学非常勤講師(2003年度~2016年度)。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析学的視点から分析。

Twitter:@tamamineko

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