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山口組分裂から間もなく4年…任侠山口組は武闘派組織幹部が出所で士気が高まる!?

文=沖田臥竜/作家
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山口組分裂から間もなく4年…任侠山口組は武闘派組織幹部が出所で士気が高まる!?の画像1中央高速の双葉サービスエリアで、出所した任侠山口組幹部は出迎えられたという

 6月1日、甲府刑務所から、ある人物が社会へと生還を果たした。その人物とは、任侠山口組きっての武闘派組織として知られる四代目竹内組で執行部の一端を担う二代目百瀬組組長だ。

 初代の百瀬雅樹組長は、任侠山口組で副本部長を務める織田連合会・金澤成樹会長の名称を受け継いで二代目金澤組組長となり、同時に任侠山口組の直参へと昇格を果たした人物である。

「百瀬組長は銃刀法違反で一審無罪判決を受けながらも、控訴審で有罪判決が下され、最高裁もそれを支持。今年2月に刑が確定し、現在は服役中の身となっている」(捜査関係者)

 その百瀬組長と入れ替わるかたちで、二代目百瀬組組長が今回、戦線へと復帰を果たした。

「金澤副本部長の懐刀といわれているのが百瀬組長で、今回出所してきた幹部は百瀬組の二代目を名乗っていることでもわかるように、百瀬組長の信頼が厚い人物。武闘派として名高い竹内組の中でも、特攻隊長のような存在だ」(地元関係者)

 それを証明するかのように、今回の服役の要因も、六代目山口組分裂後に起きた高速道路封鎖事件によるものである。

 まだ任侠山口組が結成される以前の2016年1月、六代目山口組三代目弘道会野内組と神戸山口組の中核組織、山健組の傘下であった竹内組が長野県を舞台に激しく衝突。その際に、他府県から援軍として長野県内に入ろうとした六代目山口組系組織の車を食い止めるべく、竹内組幹部らが高速道路上に車両を複数台止めて封鎖したのだが、その事件の首謀者のひとりとして服役していた幹部こそ二代目百瀬組組長だという。

「今回、甲府刑務所の近くの中央高速のサービスエリアに、山梨県警の捜査陣が警戒にあたるなかで、出所してきたこの幹部を出迎えるために約40人の任侠山口組の組員が集結していたようです。捜査関係者によれば、出迎えのなかには金澤会長の姿もあったようで、それだけ出所してきた幹部に寄せられる期待が大きいということの表れではないでしょうか」(地元紙記者)

 来年には、同じ事件で服役している四代目竹内組幹部で、二代目百瀬組組長と並んで事件の首謀者と目された人物も出所予定だという。急進的な武闘派が戻ってくることは、任侠山口組の士気に大きな影響を及ぼすだろう。

 その一方で、神戸山口組の中枢組織、五代目山健組にも動きがあった。中田浩司組長と與則和若頭が揃って神戸山口組と友好関係にある他団体を訪問したのだ。

「六代目山口組系組員に襲われ、負傷していた與若頭が無事に退院し【参考記事神「神戸山口組系・山健組若頭が刺される」】、その入院中にお見舞いへと訪れた他組織に返礼訪問されたのではないでしょうか」(ジャーナリスト)

 空前絶後の六代目山口組分裂から、今年8月で丸4年が経過する。出所する幹部を派手に出迎え、組織の士気を高める任侠山口組。他団体と友好的な関係を強化、維持していくことに積極的な神戸山口組。分裂劇の余波は今もなお収束する気配を見せない。

(文=沖田臥竜/作家)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。以降、テレビ、雑誌などで、山口組関連や反社会的勢力が関係したニュースなどのコメンテーターとして解説することも多い。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任侠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)など。最新刊は、元山口組顧問弁護士・山之内幸夫氏との共著『山口組の「光と影」』(サイゾー)。

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