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福島県沖地震、数日以内に大地震が来る予兆?東日本大震災との奇妙な類似点が話題

文=Business Journal編集部、協力=島村英紀/武蔵野学院大学特任教授
福島県沖地震、数日以内に大地震が来る予兆?
あの惨事が再び訪れるのか(「Getty Images」より)

 3月16日深夜、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生した。死者4人を含む、多数の負傷者を出したほか、東北新幹線が脱線するなど大きな被害が出ている。

 そんな地震を受けて、東日本大震災クラスの大地震を懸念する声がネット上を中心に高まっている。

 その根拠のひとつは、東日本大震災前に起きた地震と、今年の地震の流れの共通点だ。

2011年2月22日、ニュージーランドでM6.1
同年3月9日、三陸沖でM7.3
同年3月11日、東日本大震災でM9.0

 それに対し、今年は3月2日にニュージーランドでM6.8、そして3月16日に福島県沖でM7.3の地震が起きている。そのため、11年前と同じように数日中にM9.0クラスの大地震が来るのではないか、との憶測が飛び交っているのだ。

 そこで、地震学者の島村英紀・武蔵野学院大学特任教授に話を聞いた。

――11年前との類似点から、近日中に大地震があるのではないかと懸念する声がありますが、実際に数日中に地震が起きる可能性は高いと考えられるでしょうか。

島村教授 これは「わからない」というのが実際のところです。地震は完全に予知するのが難しく、いつ大地震が起こっても不思議ではないというのが現状です。太平洋プレートは非常に大きいため、ニュージーランドの地震と日本の地震に一定の影響があっても不思議ではありませんが、関連は定かではありません。

――昨年2月にも福島県沖を震源とする最大震度6の地震がありましたが、16日の地震も震源地はほぼ同じ場所と推定されています。昨年の地震について気象庁は「東日本大震災の余震とみられる」と推定していますが、16日の地震も東日本大震災の余震なのか、または今後起こり得る大震災の前震なのか、どちらの可能性が高いでしょうか。

島村教授 2011年の震源域は南北400km、東西150kmに及び、今回の地震はその内部で起きています。東日本大震災の余震の可能性が高いとみるべきでしょう。

――今回の地震によって、さらに大きな地震が誘発される可能性はどの程度あるでしょうか。

島村教授 今回の地震によって、南三陸や房総などでは地震が起こりやすくなっている可能性はあると思います。

――東日本大震災タイプの地震はしばらく起こりにくいとの見解もありますが、警戒すべき地震のタイプにはどのようなものがあるでしょうか。

島村教授 日本で発生する地震は大きく、海溝型と内陸直下型に分けられますが、海洋プレートの地震を警戒している間に、内陸直下型が起きるということもよくあります。阪神・淡路大震災がそうでした。フィリピン海プレートは毎年4.5cmずつユーラシアプレートに沈み込んでおり、常に歪みが溜まっていっています。大地震が来ない期間が長くなるほど、その後に大きな地震が来る恐れが高まります。

――肌感覚として、近年、日本列島全体で地震が活発に起きているように思えますが、実際のデータとして、日本が地震の活発期に入っているといったデータはあるのでしょうか。

島村教授 活発期に入っているかどうかは、歴史的に後の時代で検証されるもので、現時点ではわかりません。短いスパンで見ても、ここ数年が以前に比べて活発に地震が発生しているといったデータはありません。

――ありがとうございました。

 数日中に大震災が来るか否かはわからないが、気象庁も1週間程度は大きな地震が来る恐れがあるとして、注意を呼びかけている。万が一の震災に対し、十分な備えはしておかなければならないだろう。

(文=Business Journal編集部、協力=島村英紀/武蔵野学院大学特任教授)

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