【続報】神戸山口組の若頭らが離脱、絶縁…最大の危機到来か

　8月22日、神戸山口組から中核組織である俠友会が離脱したことは既報の通りだが、当然のごとく、それは決して円満なものではなかった。俠友会が離脱した翌日、神戸山口組は俠友会のトップで神戸山口組の若頭だった寺岡修会長に対して、絶縁処分を下したのだ。

神戸山口組に激震！ ナンバー2の寺岡若頭もついに離脱、分裂問題最終局面へ異変が起きたのは、7月に開かれた神戸山口組の定例会だった。それより先に行われていた執行部会には出席していた寺岡若頭が、体調不良を理由に定例会を欠席。以降、7月下旬か...

BJ2022.08.24

　絶縁処分とはいうまでもなく、ヤクザ社会においていちばん厳しい処分である。しかも今回の処分は、寺岡会長だけにとどまっていなかった。神戸山口組で若頭補佐を務める大瀧一門会長（徳誠会会長）と、神戸山口組では兼任直参だった侠友会の薮内秀宝若頭にも絶縁処分が下された。つまり、今回離反した勢力は、寺岡会長だけではなかったのだ。

 「他にも寺岡会長と関係が近い組長らが、追随するのではないかという噂がありました。同調者が多くいるということからも推察される通り、これまで神戸山口組を支え続けた功労者の寺岡会長を絶縁した背景には、一昨年、神戸山口組から離脱し、現在は独立組織として存在している池田孝志組長（池田組組長）のケースとは違った事情があるのではないでしょうか」（ヤクザ事情に詳しいジャーナリスト）

　確かに、池田組長の場合は、離脱後も神戸山口組から絶縁されることはなく、池田組サイドから関係先に配られた挨拶状には、両者が円満である旨がしたためられていた。

　一方で寺岡会長は、俠友会の寄り合いの席で神戸山口組からの離脱を宣言したといわれており、翌日すぐに絶縁処分が出されたことを見ても、神戸山口組のトップである井上邦雄組長からすれば、今回の行動をとうてい承服できなかったことが覗い知れる。

　それは裏返すと、ナンバー2が抜け、さらなる組織の弱体化を招いたとしても、神戸山口組はその活動に幕を下ろすことはなく、離反者には厳しい態度を取り続けるという強い意思の表れとも取れるだろう。

 「しかし、そもそも六代目山口組から絶縁処分を受けている井上組長が、今度は自分が同じ処分を下しても、そこに筋が通った本来の処分の重みがあるかといえば、疑問だ。業界内では冷ややかに見られているし、神戸山口組に対しては『ここまで組織が衰退し、若頭まで離脱したのだ。もう十分ではないか』という声も上がっている。井上組長が引退し、神戸山口組が解散すれば、両陣営の組員たちが抗争などで身体を賭けずにすむし、被害もなくなる。もう問題も終わらせる時期が来たのではないか」（業界関係者）

　こうした神戸山口組サイドの一連の動きに対して、六代目山口組サイドは、どういった動きを見せるのだろうか。その出方が注目される。