ビジネスジャーナル > 社会ニュース > 山本太郎のフィクサーがひき逃げ被害
NEW

山本太郎のフィクサーら、野党側の活動家が命の危険に…選挙直前に不審な事故続く

文=深月ユリア/ジャーナリスト
【この記事のキーワード】,
斎藤まさし氏と田中正道氏
斎藤まさし氏と田中正道氏

 4月9日に行われた統一地方選挙の直前、偶然にも2人の野党側の活動家の身に危険が及ぶ出来事が起きた。

 一人目は、斎藤まさし氏。斎藤氏は菅直人元首相の衆議院議員初当選(1980年)の選挙を手伝って以降、40年間にわたり数々の選挙でリベラル派候補者の支援活動をして“選挙の神様”とも呼ばれてきた。2009年の民主党による政権交代時にも関与し、れいわ新選組代表の山本太郎参議院議員の初当選をお膳立てしたのも斎藤氏だ。

 斎藤氏は4月8日、京都で選挙の応援をしていたが、その晩、ある一般人男性が運転する自動車にひかれたそうだ。男性は車両事故の後に一旦現場を離れたが、戻ってきて警察に出頭。齋藤氏は2日ほど意識不明の重体となり、最低1カ月の入院を余儀なくされている。

 もう一人は、国葬反対デモ・軍拡反対デモなどを主催してきた市民活動家の田中正道氏。田中氏は一時期、親のあとを継いで任侠の世界にいたが、現在はリベラル派の政治活動や社会的弱者支援活動をしている。

 その田中氏は4月7日、愛知県名古屋市での軍拡反対デモと選挙の応援をしてから、帰路に就いた。昼過ぎに一緒に活動していたスタッフと別れ、東京・田端駅で電車を待つ際に、疲れて自前のトランクの上に座って休息していた。すると田中氏は電車が来る直前、背後から線路に突き落とされたという。

「背後には背広を来た2人組の男性がいました。線路に滑り落ちてしまい、周りにいた人たちと駅員さんが助けてくれました。しかし、あと数秒助けが遅れたり、起き上がれなくなっていたら、私の命はなかったでしょう」(田中氏)

 恐ろしいことだが、ひょっとすると、これは故意の殺人未遂なのか。

「わかりません。故意に突き落とされたのかを確認するため、駅員に『防犯カメラ見せてほしい』と言いましたが、見せてくれませんでした。警察も来ましたが、『怪我をしてないから事件性がない』『警察は事件にならないと動けない』と言われました」(同)

 ちなみに両名共に、事故の前に脅迫メール・電話などはなかったそうだ。しかし、田中氏は今まで何度もインターネットで「元ヤクザ」だと悪口を書かれたり風評被害にあったり、田中氏のフェイスブックの友人に対して一斉送信で田中氏の悪口のスパムメールが送られることもあった。そのスパムメールは、複数のアカウントから同文が送信されており、田中氏の直接の友人のみならず、友人の友人にも「田中氏と関わるなと伝えるように」との趣旨で送られている。恐らく、同一人物がアカウントを変えて実行しているのだろうが、すさまじい執着心である。

 5年前、田中氏の自宅には「殺すぞ」という脅迫状も届いている。田中氏はフェイスブックなどのSNSで自宅の住所・電車番号を公開しているため、狙われやすいのかもしれない。

 現在、これらの出来事について警察は「事件性はない」との見解だが、偶然にも選挙直前の同時期に、2人の活動家の身に危険が及んだのは不気味である。

 去年7月8日の安倍晋三元首相銃撃事件、12月9日のリベラル派社会学者宮台真司氏切りつけ事件、そして今年4月15日の岸田文雄首相襲撃事件。なにかと物騒な事件・事故が続くが、決して言論を暴力で封鎖してはならない。

(文=深月ユリア/ジャーナリスト)

深月ユリア/ジャーナリスト

深月ユリア/ジャーナリスト

慶応義塾大学法学部政治学科卒業。深月事務所代表。数々の媒体で執筆し、女優、モデル、ベリーダンサー、FMラジオパーソナリティーとしても活動。動物愛護活動も精力的に行う。テレビ神奈川の番組「地球と共生するアニマルウェルフェア」を自社でプロデュース。著書『世界の予言2.0 陰謀論を越えていけ キリストの再臨は人口知能とともに』(明窓出版)など。

Twitter:@witchyuria

山本太郎のフィクサーら、野党側の活動家が命の危険に…選挙直前に不審な事故続くのページです。ビジネスジャーナルは、社会、, の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!