消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
では、独立派が勝利し独立が成立した場合、どうなるのかについて考えてみよう。スコットランドポンド発行銀行3行が英国に本店を移しても、これが即座に問題になる可能性は少ない。なぜならば、銀行としては、すでに発行済みのスコットランドポンドに関しては、英国ポンドに両替する義務を負っているからだ。そのため、銀行はスコットランドポンドを回収し、英国ポンドを顧客に渡してゆくだろう。顧客の側も、いつ使えなくなるかわからないスコットランドポンドを、どんどん英国ポンドに両替するだろう。その結果、スコットランドポンドは市場から消滅することになるかもしれない。
しかし、その状態では独立してもスコットランドは自由な財政運営ができないわけで、新たに中央銀行をつくるか、英国ポンドを通貨とするかの選択を迫られることになるだろう。どちらにしても、独立派が勝利すれば、スコットランド、イングランド・ウェールズ側のどちらも混乱に陥ることは間違いのないところであり、これが英国ポンドと英国の銀行関連株を大きく動かしているのは確かなのである。
今、スコットランドに世界の注目が集まっている。
(文=渡邉哲也/経済評論家)
Business news pick up
RANKING
23:30更新関連記事
2024.10.22 06:00
2024.10.05 06:00
2024.10.04 18:50
2024.10.02 06:00