「すでに高騰した株などに比べると、不動産は、探せばまだ相当に割安な物件もあるので投資家の人気は高くなっています。しかし外国人は直接土地の購入ができず、土地の購入のためにタイに法人をつくろうとしても、その株主は半分以上をタイ人にする必要があるため、完全に外国人だけで権利を確保することはできません」(同)
●不動産投資が目的か
そのような中、現地で囁かれているのが、外国人が代理母に出産させた子供の名義で不動産を購入するという手口だ。子供であれば勝手に不動産の権利を売買される可能性もほぼなく、実質上権利を外国人が有することができるという。
「あくまで一般論としてなら、そういうケースはあり得るかもしれません。業界内の噂として聞いています。外国人の投資家の方で、特に巨額の投資をされる方だと、あり得るのではないかと思います。ただ、子供の名義による不動産取得には規制があるはずですので、実際に実行可能なのかは詳細を調べなければわかりません」(同)
また、業界内では、子供に不動産等の資産を大量に持たせることで、人身売買目的であることを隠ぺいしようとするケースも存在するのではないか、ともいわれている。果たしてこうした不動産投資目的の代理母利用は、本当に行われているのであろうか。AIS担当者は語る。
「仮にこんな手口があるとすれば、あまりにも非人道的で、到底許されるべきことではないと思います。タイなど東南アジアの不動産が上昇しているのは事実ですから、もっとまともな方法で、投資をしてもらえたらと思います」
今後の動向に注目したい。
(文=編集部、協力=タイ不動産調査サービス・Asia Investment Support)
※本記事は、タイの不動産情報の信頼度を独自に調査し、お買い得な不動産情報をサイトなどで提供しているAIS(Asia Investment Support)の協力の下で執筆されました。