家計簿、逆効果の罠…むしろお金が貯まらなくなる人、毎月確実に貯まっていく人の習慣の違い
新しい年になり、「今年こそはお金を貯めよう!」と気合いを入れて、家計簿を買った人もいるかもしれません。年末から1月のこの時期にかけて、書店には家計簿がずらりと並びます。「みんなも家計簿をつけているのだろうか。とりあえず家計簿を買えば、少しはお金が貯まるかな……」と考えた人もいるのではないでしょうか。
ところが「家計簿をつける→お金が貯まる」という図式は、必ずしも正しくありません。意外かもしれませんが、「家計簿をつけることによる逆効果」を味わってしまうことに要注意なのです。
家計簿で挫折する「失敗体験」に注意!
これまで家計簿が続かなかった人や久しぶりに家計簿をつける人、さらに、日々忙しい人が家計簿に手を伸ばすと、どうなるでしょうか。2~3日ほどは続くかもしれませんが、数日後には「忙しくてつけ忘れて、やめてしまった」「レシートをもらい忘れて、つけられなくなった」「週末につけようと思っていたら忘れて、面倒になった」などと断念することが多々あるのです。
そうなると、「家計簿はつけられない→家計簿をつけられないようでは、自分は貯蓄ができないタイプだ」という思考回路に陥ります。幸先いいスタートのはずが、失敗体験を味わって気分が落ち込み、貯蓄を完全にあきらめてしまうことにでもなったら、非常にもったいないと感じます。
家計簿は、毎日つけようと思うとかなりの時間と労力がかかります。いきなり習慣化するのは、無理だと思っておいたほうがいいでしょう。実は、家計簿をつける前に、そもそもの“貯蓄のベース”をつくることが大切なのです。
家計簿をつける前の超重要ポイントとは?
では、家計簿をつける前につくっておきたい“ベース”とは、なんでしょうか。それは「とにかく1万円でもいいので、先に貯めること」です。
「家計簿をつけて節約して、1万円の余りが出たら貯める」というような未来の自分のがんばりに期待するのではなく、「とにかく1万円を貯めた上で、残りのお金を使う」ことが大事なのです。
たとえば、お菓子が大好きな人は、目の前にお菓子の山があったら、つい手を伸ばして食べてしまいますよね。しかし、「食べすぎないように」と戸棚の奥にしまえば、目に触れずに済みます。また、受験生を例にすると、勉強する机の上にマンガをずらりと並べることはないと思います。マンガは押し入れの奥にしまいこむことで、勉強を優先する態勢を整えるのではないでしょうか。
『お金が貯まる「体質」のつくり方』 お金が貯まるかどうかは、年収の差だけではなく、お金の使い方や日々の生活習慣などの「体質」にありました。ストレスなく、幸せになりながらお金が貯まる人になるシンプルな習慣と考え方について紹介。人生をより豊かに、自由に生きるための37のコツをお伝えしています。