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黒田尚子「『足るを知る』のマネー学」

子どもができる前に絶対やるべき、お金に関する3つのこと…これで不安は解消!

文=黒田尚子/ファイナンシャルプランナー

 要するに、欲しい子どもの数と実際に予定する子どもの数がどちらとも減少傾向にあるということである。この理由としてもっとも多いのは、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」(56.3%)という経済的理由だ。次いで「高年齢で生むのはいやだから」(39.8%)という年齢・身体的理由を挙げる人の割合が多いのは、晩婚化・晩産化の影響からだろう。

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子どもが生まれる前こそ家計を見直す好機!

 確かに、子どもが生まれると、家計はドラスティックに変わる。出産によって支出が増え、妻の収入も半減してしまうなど、家計にとってはダブルパンチ。とりわけ、ダブルインカムカップルにとっては、ある程度、自分が好きに使えたお金も、家計に回さざるを得なくなってくる。

 さらにここ数年、妻が正社員、夫が非正規雇用あるいは自営業といった、一家の大黒柱は妻といったカップルも増えてきたように感じる。この場合、妻は産休・育休の制度をフル活用し、きっちり復職するパターンがほとんどだが、何が起こるかはわからない。

 とにかく、子どもが生まれる前こそ家計を見直す好機でもある。しっかり備えておけば、必要以上に不安がらなくても良いのだ。

まずは「家計管理&見直し」で柔軟性を磨こう!

 
 そこで、やっておくべき第一のポイントは「家計管理&見直し」である。

 これまでどんぶり勘定でやってきたのであれば、今後は家計をしっかり見直し、同時に貯蓄計画も立て直すこと。そのためにも、夫の収入だけで家計が成り立つのかどうか、現在の支出状況の洗い出しを行う。前述のA子さんのように、出産後しばらく妻は専業主婦というご家庭なら、早い内から夫の収入だけでヤリクリできるようにしておきたい。

 ご相談を受けていると、「どれくらいの年収があったら子どもができても安心ですか?」というご質問をよく受ける。しかし、実は年収と貯蓄の額は比例するものではない。年収が高いご家庭は、それに合わせて支出も膨らみがちになる。したがって、重要なのは「収入金額の多寡」ではなく、その時の収入(身の丈)にあった生活ができるかどうかという「柔軟性の有無」なのである。

黒田尚子/ファイナンシャル・プランナー

黒田尚子/ファイナンシャル・プランナー

 1969年富山県富山市生まれ。立命館大学法学部卒業後、1992年、株式会社日本総合研究所に入社。在職中に、FP資格を取得し、1997年同社退社。翌年、独立系FPとして転身を図る。2009年末に乳がん告知を受け、自らの体験から、がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力。聖路加国際病院のがん経験者向けプロジェクト「おさいふリング」のファシリテーター、NPO法人キャンサーネットジャパン・アドバイザリーボード(外部評価委員会)メンバー、NPO法人がんと暮らしを考える会理事なども務める。著書に「がんとお金の本」、「がんとわたしノート」(Bkc)、「がんとお金の真実(リアル)」(セールス手帖社)、「50代からのお金のはなし」(プレジデント社)、「入院・介護「はじめて」ガイド」(主婦の友社)(共同監修)など。近著は「親の介護とお金が心配です」(主婦の友社)(監修)(6月21日発売)
https://www.naoko-kuroda.com/

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