結婚して、いずれは子どもが欲しいと考える人は多いだろう。あるいは、結婚は別にどちらでもいいけど、子どもは欲しいという人もいる(かつての筆者のように)。
しかし、結婚自体もそうだが、「子どもはいろいろとお金がかかるのでは?」と経済的理由から子どもを持つことに躊躇する人も少なくない。
今回は、家計面から子どもができる前にやっておくべき3つのポイントをご紹介しよう。
都内で働くA子さん(33歳)は、先日結婚を機に退職した。これまでずっと正社員で働いてきたものの、残業や出張などが多く、このままこの仕事を続けるのは難しいと判断したからだ。
退職前のA子さんの年収は800万円。夫(34歳)の年収も850万円と決して少ないとはいえないが、これまで何かと余裕がある生活をしてきたA子さんとしては、今後、夫の収入だけでやっていけるか少し不安だという。
できれば子どもは2人くらい欲しい。でも、CMなどで一人1,000万円以上かかるという話を聞くと、ますます心配だ。さらに、現在は賃貸住まいで、将来的には、A子さんの実家近くにマイホームも購入したいと考えている。
A子さんの希望は、子どもが生まれたら子育てに専念して、子どもの手が離れたら、ムリのない範囲で仕事に復帰したいというもの。
「経済的に難しいなら、そんな贅沢は言っていられませんよね? そうなったら、もちろん働くつもりです。その場合は、正社員じゃなくてパートでも大丈夫でしょうか?」(A子さん)
経済的理由から欲しくても子どもが持てない
最近では、結婚を機に退職するいわゆる「寿退社」も減ってきているようだが、子どもに関しては、前述のA子さんのように、小さい間は育児に専念し、子どもと過ごす時間を大切にしたいという方は多い。
しかし、経済的に厳しければ、それができるとは限らないのが現実だ。
国立社会保障・人口問題研究所が実施した「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」によると、未婚者の平均希望子ども数は、男女ともに低下、男性で初めて2人未満となった(男性前回2.04→1.91人、女性同2.12→2.02人)。
また、夫婦の平均理想子ども数・平均予定子ども数についても、いずれも低下、過去最低となっている(理想子ども数:前回2.42→2.32人、 予定子ども数:同2.07→2.01人)。