レジで並んだ列が自分のところだけ進みが遅いといったことが起こると、「ああ、運が悪いな」と思ってしまうものだ。そんな小さな「運の悪さ」が日常の中にはしょっちゅう起こっている。
しかし、運・不運というのは、誰の身にも公平に起きている。そして、その上手く行動することで運をつかみ、不運を遠ざけることができるという。
その方法を教えてくれるのが『科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版刊)。本書は脳科学者の中野信子氏が、運のいい人に共通する「行動パターン」「考え方」「物事のとらえ方」を脳科学に基づいて紹介する一冊だ。
■まずは自分を大切にすることから始まる
よく聞く「運のいい人」。彼らはどんな行動を取っているのか。
その特徴としてあげられるのは、自分を大切に扱っているということ。自分を粗末にせず、自分を大切に扱う。他人を敬うのと同じように、自分を敬っているのだ。
どうして自分を大切に扱うことが運のよさにつながるのか。
中野氏によれば、運のよさは周囲の人間関係の良好さに影響されるという。そして、自分を大切にしている人は他の人からも大切に大切される。つまり、自分を大切にすることが良好な人間関係を築くことにつながり、そして運としてめぐってくるのだ。
■幸せの尺度は自分が決める
もう一つ、本書から。
中野氏は、運のいい人は自分なりの「しあわせのものさし」をもっていると述べる。
「しあわせのものさし」を持つとは、「どういう状態が自分は心地よいかを知っておく」ということ。つまり、自分が幸せである状態を把握しているのだ。
ここで大切なのは、幸せを測る尺度は、他人との比較ではなく自分自身で測るということだ。自分の価値観で自分なりの幸せを把握し、自分の尺度で行動する。他人がどう思うかではなく、自分が心の底から「心地よい」「気持ちよい」と思える行動をすることが大事だと著者は述べる。
本書を読んでいくと、運は考え方の解釈と行動によって大きく変えることができる。起きたことを前向きに受け止められるかどうか、それが大事なのだろう。
「運がよくなる」思考パターンを多く学び、それを実践することが運のいい人に変身する道につながる。あなたは運のいい人の考え方ができているだろうか?
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。