話が長くなってしまう、口下手で会話が続かない、とコミュニケーションで悩んでいる人は、「そういう性格だから」と、自分の気質の問題として諦めてはいないだろうか。実はその原因は「言葉の使い方」が下手だからなのだ。
話が下手な人は会話の中でどんな失敗をしているのか。反対に、話の上手い人はどんな話し方をしているのか。
『頭のいい人の得する「会話術」』(樋口裕一著、大和書房刊)では、具体的にどのような言葉を使えば人と親しくなれるのか、といった話の上手な人のテクニックを紹介する。
■みんなうんざり「話が長い人」の問題点は?
話が長くなってしまって、結局何を言いたいのかが、相手に伝わらない。そんな話の長い人には、3つの理由があると著者は述べる。その3つの理由が下記だ。
・時系列で話してしまう
・思いつくままに話し始めてしまう
・そもそも主張がまとまっていない
話が長いと自覚のある人は、思い当たるものがあるのではないだろうか。会話の最中に「あ、長くなってるな」と気づければ、そこからでも修正は可能だ。
1つ目の修正方法は、話が長いと自分で気づいたら、話の途中で「つまり」「結局」「何が言いたかったかというと」という言葉を使うこと。そうすることで、自分で話を戻して、一番伝えたかったことを話すことができる。
また、自分の話の終盤で、相手との共通項につなげて「and you?」(あなたはどう?)と、次に相手が話し出しやすいように問いかけをするのも一つの方法。
このとき、自分の話したいことばかり考えるのではなく、相手と時間を分け合って話していることを意識することで、話が長くならず、相手の話や意見も聞くことにもつながっていくという。
■相手を嫌な気持ちにさせない長話の遮り方
次に話を聞く側がやってしまいがちなダメな話し方について。
相手の話を聞いていて「この話のオチは何だろう?」と思って、そのまま「オチは?」と聞いてしまう人がいる。相手の話にイライラしてこのような言い方をする人は、話が下手な人だ。
「オチは?」と言われたほうは気分がよくないし、話すこと自体が嫌になってしまうかもしれない。なので、「つまりはどういうこと?」と言葉をソフトにして言い換える。相手が話しやすいように心掛けることも、話の上手い人のテクニックなのだ。
「人間関係は言葉でできている」と著者の樋口氏は述べる。言葉の使い方、話し方によって、相手に与える自分の印象も変わる。普段から言葉の使い方を意識して、話下手な自分が変わることを心掛ければ、コミュニケーションもうまく取れるようになるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。